電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

1998-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「だからアメリカで起業した」☆

佐藤俊之 日本経済新聞社。バーゲンアメリカの創業者、佐藤俊之が起業の経過をそのまま本にしたもの。実際、「バーゲンアメリカ・マガジン」の読者にメール配信していた「シリーズ・インターネット・ビジネス」を元に加筆、編集したもの。起業家の本にありが…

「イギリス観察辞典」大増補新編輯

林望 平凡社。最近読んだ、林望は全部面白くなかったのパスしようと思っていたけど、1993年に出版された「イギリス観察辞典」の増補版という事で読み始める。感想としては、「イギリスはおいしい」の様な視点の面白さはなかったけど、扱っているネタがいかに…

「ハノイの純情、サイゴンの夢」☆

神田憲行 講談社文庫。著者は'97年7月から約一年、ベトナムのサイゴン(ホー・チ・ミン市)で日本語学校の教師生活を送る。この経験をまとめた「サイゴン日本語学校始末記」が第13回潮賞ノンフィクション賞を受賞。それを第一部として、第二部を加筆したもの…

「海外旅行の王様 東南アジア編」

河野比呂。前著「海外旅行の王様」は読んでいないが、それの東南アジア編。放浪でも無い、エッセイ的でも無い、リゾート中心。金持ちでも無いし、それでいて貧乏でも無い普通の旅行。地域論としてはほとんど無くて、プーケット、バリ、ベトナムがちょっと詳…

「空想科学読本」

柳田理科雄 宝島社。著者の肩書きは、一応、空想科学研究所主任研究員(^^;)。1,2で合わせて120万部突破。こういうSF的、科学的なお遊びは好きなんだけど、まったく面白くなかった。文章が下手なのもあるけど、視点がつまらないのだと思う。ハードSFの知的遊…

「ループ」

鈴木光司 角川書店。映画の「リング」「らせん」を観て、原作は遥か昔に読んでいるけど、細部を忘れているので原作を読み返して、勢いで「ループ」まで行った。一日で読み終わった。読物としてはある程度は面白い。意外な展開、面白いストーリではあるのだけ…

「らせん」

鈴木光司 角川ホラー文庫。「リング」の原作を再読、続いて「らせん」も再読。初めて読んだ時と、印象的にはあまり変わらない。当時の流行のバイオものを巧みに取りいれたホラーという感じ。「パラサイト・イブ」を彷彿とさせる。映画では端折られている説明…

「リング」

鈴木光司 角川ホラー文庫。「リング」はハードカバーが出て、すぐに読んで面白かった記憶がある。細部を忘れているので、比較してみたくて再読。ストーリ立ては同じだけど、人物設定が微妙に違う。映画はより面白く、エンターテイメント性があるように上手く…

文庫版「メタルカラーの時代」2

山根一眞 小学館文庫。「メタルカラーの時代」1より面白い分野が多かった。送電線の鉄塔、羽田新空港の埋め立て、東京ドームの膜屋根技術、金庫、ジャンボジェットのエンジンを使ったコ・ジェネレーション・システムなどなど。ちょうど、香川県坂出市で、鉄…

「ラブ&ポップ」

村上龍 幻冬舎。デビューからずっとフォローしていた村上龍だったが、「トパーズ」でもうイヤになってずっと読んでいなかった。庵野が監督した映画版の「ラブ&ポップ」が無ければこの原作も読む事は無かったと思う。映画で体験したそのままの感覚で、自分と…

「OUT」☆

桐野夏生 講談社。「このミステリーが好き」'97年でベスト1の作品。やっと読んだ。この面白さは尋常じゃない。凄く面白かった。弁当工場のパート主婦、仲間が殺した夫の死体をバラバラにする。この程度の広告の情報からは、「シンプル・プラン」の様なスト…

「ミミック」- Mimic -

疫病を根絶するためにバイオ技術で作られた昆虫が、巨大化して人間を襲う。バイオものとか、遺伝子技術とか、疫病とか、もうちょっと絡ませていいと思うもの全部をすっとばして、単なる怪物モノになっているのは何故だろうか。ただ、ひたすらに退屈な展開だ…

「HANA-BI」

かなり評判がよかったけど、個人的には、北野武の昔の遺産という気しかなかった。復活第一弾と言われた前作「キッズ・リターン」は地味ながら、ある種、新しい雰囲気を作っていたので面白いとは思ったけど、「HANA-BI」は今までの北野武映画のなぞりでしかな…

「ジャングル2ジャングル」- Jungle 2 Jungle -

ディズニー映画。「サンタクローズ」の監督、主演コンビ。「サンタクローズ」は夢も何も無いつまらない映画だったので、期待してなかったが、その通り、つまらなかった。13年間別居中の妻と、正式に離婚するためにアマゾンの奥地に向かう、バリバリのビジネ…

「らせん」

「リング」に対して、こちらは「NIGHT HEAD」の飯田譲治が監督、脚本。「リング」ほどは怖くなないけど、そこがよい。「リング」みたいな怖いのを二本続けて観たら疲れ切ってしまう。「らせん」は「リング」に続いて、説明的、解説的な部分が多いが、二本で…

「リング」☆

これほど怖い映画は無かった。とにかく、怖い。この監督、中田秀夫の「女優霊」はまだ未見なのが残念。原作は出た当時に読んでいるが、映画を観た後に再読した。うまく映画化されていると思う。特に設定を変えた部分がうまい。主人公を女、松嶋菜々子にした…

「G.I.ジェーン」 - G.I.Jane -

リドリー・スコットが監督、デミ・ムーア主演。男女同権を訴える女性議院の道具となり、シールズ(海軍特殊偵察部隊)の訓練を受ける。軍隊訓練物も今まで多いし、同じパターンでは辟易してしまうが、まあ、それなりに面白かった。リドリー・スコットだけあっ…

「スポーン」- Spawn : The Movie -

コミック、アニメで人気がある「スポーン」の映画化。多少期待していたけど、作りはまったくの子供向け。日本で言えば「モスラ」みたいな子供の客層を狙っているのか。ちょっと大人では楽しめないかもしれない。「ジュラシック・パーク」のCG担当のマーク・…

「蘇える優作・探偵物語(特別編)」

なぜ、今、松田優作なんだか…よく判らない企画。'79年9月から'80年4月まで日本テレビ系で放映された「探偵物語」。第1話「聖女が街にやって来た」(村上透監督)と第5話「夜汽車で来たあいつ」(澤田幸弘監督)を、新たに35mmにブローアップしたもの。このほか…

「同居人 背中の微かな笑い声」- Natural Enemy -

ドナルド・サザーランド主演。養子をテーマに、復讐のために一家に接近する青年のサイコ・サスペンス。地味ながら、結構面白かった。もうちょっとストーリのディティールに凝って欲しかったけど。大雑把な感じが残る。ラストも単純過ぎるし。

「ゲーム」

「セブン」のデビット・フィンシャーが監督。マイケル・ダグラス、デボラ・アンガー、ショーン・ペン主演。デビット・フィンシャーは、前作の「セブン」が人気高かったので、今回、難しい所。結果的には、楽しめた。ただ、ちょっとしつこいぐらいのどんでん…

「この森で、天使はバスを降りた」- THe Spitfire Grill -☆

サンダンス映画祭で観客賞を受賞。監督、脚本はリー・デビット・ズロートフ。刑務所から出所した若い女性のパーシーは、田舎町に新天地を求め、バスを降りる。自分の過去に対する街の目を気にしながらも、やがて職を得た食堂の女主人との心の交流を深めてい…

「お墓がない!」

原隆仁監督、岩下志麻、袴田吉彦、安達祐実主演。岩下志麻演ずる大女優、桜咲節子はガンだと思い込み、自分の理想の墓を探し始める。お墓をポイントに、葬儀や戒名やもろもろの疑問について突っ込んでいくアイデア自体は悪くないと思うのだけど、結局最後は…

「もう、ひとりじゃない」

じんのひろあきの監督作品第二弾。初監督の「月より帰る」は観ていない。二人の多重人格同士の中の、二人の恋人同士が施設から逃亡する話。「櫻の園」の脚本を書いているじんのひろあきだけに期待していたんだけど…、どうも面白く無かった。退屈するという程…

「ジャンク・メール」- Junk Mail -☆

去年のカンヌの批評家週間最優秀賞、東京国際映画祭のシルバー賞、ノルウェーのアマンダ賞を総ナメした話題作。映画祭の時は観られなかったが楽しみにしていた。監督は、ポール・シュレットアウネ。ノルウェー映画。オスロの街のかなりヘンな郵便配達が主人…

「チャイニーズ・ボックス」- Chinese Box -

ウェイン・ワン監督。ジェレミー・アインズ、コン・リー、マギー・チャン主演。香港返還の1997年が舞台。中国女性に恋した英国人記者が、白血病で先が無い事を宣告される。伝統的な設定である、西洋の男と東洋の女のラブストーリ。しかし、主たるテーマは、…