電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

1998-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「エヌ氏の遊園地」

星新一 新潮文庫。星新一追悼で読む。最初に読んだのは13歳ぐらい?多分、星新一で最初に読んだのがこの本だと思う。当時の様な新鮮さはもちろん無いものの、やはりこのショートショートにかけた情熱というのは大したものだと思う。しかし、意外にオチを覚え…

「黒豹伝説 特命武装検事・黒木豹介」

門田泰明 光文社文庫。これは凄い(^^;)。トンデモ度全開。東北地方の金脈のために人工地震を起こし、東北と北海道をソビエトに引き寄せて領土にしてしまう悪の集団。人工地震が起こせるなら、金脈なんてセコイ事を考えなくてもいいと思うのだけど。金脈は「…

「帝王コブラ 特命武装検事・黒木豹介」

門田泰明 光文社文庫。と学会「トンデモ本の世界」でも取り上げられた門田泰明の黒豹シリーズ。確かに、噂通りの凄いトンデモな内容。しかし、思ったよりはまとも。シリーズの最初の方だから、まだまだ常識的な範囲に収まっていたのか。残念ながら、まだまだ…

「燃えよ剣 (下)」

司馬遼太郎 新潮文庫。

「燃えよ剣 (上)」

司馬遼太郎 新潮文庫。司馬遼太郎は有名な割には数冊しか読んだこと無い。読んでみると、思いの外にエンターテイメント性が高いなという印象。文体自体も非常に柔らかく、流暢。テンポもよく面白くキャラクタも魅力的なので、一般受けするのは納得出来る。面…

「信仰の現場~すっとこどっこいにヨロシク~」

ナンシー関 角川文庫。ナンシー関は、消しゴム版画家としてはかなり昔から知っていたが、結構本も書いているとは知らなかった。「何かを盲目的に信じてている人にはスキがある。…だが、自己抑制のタガを外してしまう時と場所がある。それは、おなじものを信…

「深夜曲馬団 MIDNIGHT CIRCUS」

大沢在昌 ケイブンシャ文庫。大沢の短編集5作。初出は1985年、ちょっと古臭い感じはする。「鏡の顔」「空中ブランコ」「インターバル」「アイアン・シティ」「フェアウェルパーティ」の短編5作。関口苑生の解説に有る様に、作品のほとんどが生活臭いの無い…

「緋色の記憶」- The Chatham School Affair -

トマス・H・クック、文春文庫。「闇をつかむ男」のトマス・H・クックの新刊。'97アメリカ探偵作家協会(NWA)賞最優勝長編賞受賞作。後書きにもあるように、「雪崩を精緻なスローモーションで再現するような」クックの文は上手いと思うのだけど、どうも肌に…

「夢街道アジア」

日比野宏 講談社文庫。「アジア亜細亜無限回廊」「アジア亜細亜夢のあとさき」の日比野宏の、同じアジア本。プノンペンでのカンボジアのクーデターから、サイゴンへ脱出。テンポと緊張感がある展開が、前作とはちょっと違った雰囲気。でも、日比野宏の面白さ…

「戦国武将に学ぶ情報戦略」

津本陽 角川文庫。時代小説「下天は夢か」「夢のまた夢」の著者。でも、小説自体はまるで読んだことが無い。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康を中心に、戦国武将における情報戦略の様々は話題を語る。勝敗の七割は情報で決まるとする信長の情報戦略が特に面白い…

「本が好き、悪口言うのはもっと好き」

高橋俊男 文春文庫。なかなか面白かった。話は、非常に多岐に渡って統一性がないが、それぞれ面白い。文、言葉、文体に関する様々な話題(というかイチャモン、真っ当ではあるが)、新聞醜悪録、書評、支那という言葉について、ネアカ李白とネクラ杜甫、他エッ…

「エイリアン4」- Alien Resurrection -

ジャン=ピエール・ジュネ監督、シガーニー・ウィーバー・ウィノナ・ライダー。「デリカテッセン」「ロスト・チルドレン」のジャン=ピエール・ジュネ監督を使うというのが意外だったけど、結果的にはよかった。ジャン=ピエール・ジュネ的な世界の展開と、…

「ジャッキー・ブラウン」- Jackie Brown -

クエンティン・タランティーノ監督、脚本。パム・グリアー、サミュエル・L・ジャクソン、ロバート・デ・ニーロ。パム・グリアーのクールなかっこよさと70年台ソウルの音楽、それだけは良かったけど、他はイマイチ。まあ、俳優としてはサミュエル・L・ジャク…

「名探偵コナン 14番目の標的

基本的にはコミック、TVシリーズそのままの雰囲気。ただし、トランプのカードを使った連続殺人事件と、映画向けにストーリは大仕立てになっている。まあ、殺し方とか、動機とか、相変わらず無理はあるけど、結構面白かった。

「女刑事RIKO 聖母の深き淵」

井坂聡監督、滝沢涼子、風間トオル、永澤俊矢。初日、舞台挨拶付きで観る。場内のほとんどは風間トオルのファンばかりで、花束の嵐。肝心の主演、滝沢涼子には、御義理程度の花しかなくて可哀想だった(;_;)。で、内容は…、何かよく判らない。これは「女刑事R…

「ドーベルマン」

ヤン・クーネン監督、ヴァンサン・カッセル、モニカ・ベルッチ、チェッキー・カリョ。出だしのスピード感、ビートの効いた音楽とともに凄くノレる。ただし、中盤はかなりダレる。ラストはまたまたいいノリを出してくれるんだけど。最初のスピード感を持続し…

「MIND GAME」

俳優の田口浩正の初監督作品。柏原崇、田辺誠一、鈴木保奈美。多重人格、心理操作、トラウマ、箱庭療法を盛り込んだサイコ・サスペンス。なかなか面白かった。特に箱庭療法の使い方がバツグンに上手い。最初の方で、トラックのオモチャを箱庭に置くシーンな…

「SADA」

大林宣彦監督、黒木瞳、片岡鶴太郎、ベンガル、嶋田久作、椎名桔平。ご存じ、阿部定の物語だけど、事件はその一部であり、幼少の頃から事件までの定の半生を描いている。出だしはまるで鈴木清順のタッチかと思う。清順の日本的な様式美、また覗きカラクリの…

「ディアボロス-悪魔の扉」- Devil’s Advocate -

キアヌ・リーブス、アル・パチーノ。アル・パチーノ演ずる悪魔のミルトン法律事務所。この設定がなかなかいい。しかし、全体としてはそれが活かされているとは言えない。キアヌ・リーブス演ずる不戦の弁護士ケヴィンがミルトン法律事務所に入り、その怪しさ…

「ブレイブ」- The Brave -

ジョニー・デップの初監督作品、主演、脚本。Braveは、ネイティブ・アメリカンの戦士を指す言葉。貧しさに負け、愛する家族を救うために殺人ビデオの仕事を引き受ける主人公ラファエル。死までの一週間の彼を坦々と描く。ストーリ自体は感動的なはずなんだけ…

「サブダウン」 - Sub Down -

監督がアラン・スミシーになっているという事は、誰かの匿名監督なんだけど、実際誰なんだろう?会社との軋轢なのか、その実態は知らないのだけど…。(9904補足:監督はグレッグ・チャンピオン「天国に行けないパパ」など)。マイナー公開だけど、こういうのに…

「F」

「ガメラ」から離れた、久しぶりの金子修介映画という事でちょっと期待はしていたのだけど…熊川哲也主演という事で腰が引ける(^^;)。おまけにヒロインが羽田美智子とくれば、普通は観ないよなあという事になってしまう。でも、結果的にはまあまあよい映画だ…

「ポストマン」- The Postman -

ケビン・コスナー監督、制作、主演。カタストロフィ後の世界という、一つのSFのジャンルとしてこの原作が好きだった…そういえば、「ウォーター・ワールド」もそういう世界だったか。しかし、この映画は駄目。確かに米国建国の精神と郵便という、原作のいい部…

「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」- Good Will Hunting - ☆

ガス・ヴァン・サント監督、ロビン・ウィリアムス、マット・デイモン主演。ロビン・ウィリアムスのアカデミー助演男優賞受賞作。天才的な頭脳を持ちながら、人との間に壁を作り社会と折り合っていけない青年ウィル。彼のカウンセラーとなるはみ出し者のロビ…

「四月物語」☆

岩井俊二監督、松たか子主演。1時間7分と短い。岩井俊二は好きだけど、松たか子主演というだけでちょっと躊躇してしまう。しかし、これは面白かった。ちょっと勘弁してくれという様な、甘ったるさはあるけど、少女漫画的な設定を、言葉少なに展開していく…

「大安に仏滅!?」

和泉聖治監督、橋爪功、吉行和子、酒井美紀。「お日柄もよくご愁傷さま」に続いてこの3人、和泉聖治、橋爪功、吉行和子のコンビ。シリーズと見ていいでしょうか。前作の「お日柄…」は、結婚、出産、葬式が同時に重なるドタバタな状況で家族というものを問い…

「フラバー」- Flubber -

1961年の「うっかり博士の大発明 フラヴァ」(The Absent-Minded Professor)のリメイク。「フラヴァ」、続編「フラヴァ・デラックス」、「テニス靴をはいたコンピュータ」「赤ひげ大旋風」(?)など、ディズニーは実写でも面白いのを沢山作っていたけど、このオ…