電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

1998-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「辺境・近境」

村上春樹 新潮社。村上春樹があちこちに書いた、旅行関係の話をまとめたもの。ニューヨーク近くの作家達の聖地「イースト・ハンプトン」、無人島の体験「からす島の秘密」、前半はバスに一人旅「メキシコ大旅行」、満州国線のノモンハン戦争の地を訪ねる「ノ…

「エキゾティカ」

中島らも 双葉社。「格安航空券ガイド」、糸川耀史の写真集「流星シャンハイ」、小説現代に掲載された中島らもの短編集。ほとんどは1997年に中島らもが訪れたアジアの国々を舞台にした物語。半分フィクションの旅行記の様な雰囲気が面白い。ちょっとファンタ…

「レリック」下 - The Relic-

ダグラス・プレストン&リンカーン・チャイルド、扶桑社

「レリック」上 - The Relic-

ダグラス・プレストン&リンカーン・チャイルド、扶桑社。映画の「レリック」は強力に詰らなかった。しかし、このダグラス・プレストン&リンカーン・チャイルドの「マウント・ドラゴン」はバツグンに面白かった。で、期待十分で、この初共作の「レリック」…

「ブラック・メール」

建倉圭介 角川書店。「ハッカー」の著者、建倉圭介の新作。製薬会社の息子が誘拐されるが、要求など交渉はすべてメールで来る。さらに要求の受け渡し自体もメールという、新しい犯罪。こういう感覚は結構面白かったけど、ちょっと話自体が小さすぎて、こじん…

「愛と恍惚の中国」

坂仁根 講談社文庫。辺見庸「もの食う人びと」のカメラマンとして同行した坂仁根が著者。'94年7月~98年4月に共同通信社北京支局に勤務している間に書き下ろした初の著作。世界女性会議開催の内幕、元慰安婦支援グループに対する公安の妨害、三峡ダムと三…

「深夜特急」3 インド・ネパール

沢木耕太郎 新潮社文庫。読む物がないので、久しぶりに読み返す。数年ぶり。旅行本は好きなのばかりだが、やはり「深夜特急」は面白い。文章もうまいし、その臨場感がいい。

「トンデモ世紀末の大暴露」

と学会著 イーハトーブ出版。と学会の本ではあるが、いままでの洋泉社じゃなくてイーハトーブ出版から出ている。と学会の報告、トンデモ本大賞、と学会リポートから成る。ややネタ不足の感もあるが、結構笑える事は笑える。今回は、特別付録の「トンデモ本便…

「破壊の黙示録」 - Blown Away - David Wiltse

デヴィッド・ウィルツ、扶桑社ミステリー。ジョン・ベッカーを主人公とするシリーズの第6弾らしいのだけど、多分、どれも読んだ事が無い。ニューヨークを舞台として爆弾魔とFBI捜査官との戦い。爆弾魔の描写や、それに絡むマフィアやチンピラの人間性が面白…

「マウント・ドラゴン」 -Mount Dragon -☆。Douglas Preston&Lincoln Child

ダグラス・プレストン&リンカーン・チャイルド。非常に、面白かった。これぞ、まさにエンターテイメント。解説ではSFやミステリーの枠に収まらないエンターテイメント小説、例えば「ネアンデルタール」、「スペアーズ」「キャリアーズ」「イエスの遺伝子」…

「ラブ・レター」

森崎東監督、浅田次郎原作、中島丈博脚本、中井貴一、山本太郎、コン・チュウ、根津甚八。浅田次郎の「鉄道員<ぽっぽや>」に収録されている同名の短編の映画化。原作はそれほど好きではなかったし、あれほど短い話を映画に出来るのかと疑問だったのだけど、…

「ラストサマー」 - I Know What You Did Last Summer -

監督ジム・キルスピー、脚本ケビン・ウィリアムスン、ジェニファー・ラブ・ヒューイット、ライアン・フィリップ、フレディ・プリンゼJr、サラ・ミシェル・ゲラー。脚本が「スクリーム」のケビン・ウィリアムスン、「スクリーム2」出ているヒューイットと、…

「メジャーリーグ3」- Major League Back To The Minors -

邦題自体は「メジャーリーグ3」となっているけど1、2での主役のチャーリー・シーン演じる"Wild Thing"リッキーを欠いているので雰囲気は随分と違う。制作は2と同じジェームス・G・ロビンソンだけど、監督、脚本は新しいジョン・ウォーレン。石橋貴明演じ…

「絆」

根岸吉太郎監督、白川道原作、役所広司、渡辺謙、麻生祐未。それなりにまとまっているけど、なんとも古臭い感じがする。このスタンダードさが根岸吉太郎と言えば、そうなんだろうけど。ストーリも古く臭ければ、演技もみんな古臭い。「てなもんや商事」では…

「ニル・バイ・マウス」 - Nil By Mouth

俳優のゲイリー・オールドマンが監督、脚本、「レオン」「フィフス・エレメント」で組んだリュック・ベッソンが製作、レイ・ウィンストン、キャシィ・バーク、チャーリー・G=マイルズ、英国映画。ロンドンの下町の市井の人びとが主人公。酒、麻薬、夫の暴力…

「黒の天使Vol.1」

石井隆監督、脚本、原作。葉月里緒奈、椎名桔平、小野みゆき、山口祥行、高島礼子。いかにも石井隆監督らしい映画。部分部分はスタイリッシュでゾクゾクするほどいい映像になっているんだけど、全体に観てみると荒っぽい所や判りにくい所が多い。それでもラ…

「追跡者」 - U.S.Marshals -

スチュアート・ベアード監督、トミー・リー・ジョーンズ、ウェズリー・スナイプス、ロバート・ダウニーJr.。「逃亡者」で活躍したUSマーシャル、そのリーダーのジェラード連邦保安官が主人公。今度の逃亡者は、スナイプス演ずる元CIAの特殊工作員。「逃亡者…

「ジューンブライド~6月19日の花嫁」

大森一樹監督脚本、乃南アサ原作、富田靖子、椎名桔平、野村宏伸、保坂尚輝、本宮泰風。結婚を前に記憶を失った富田靖子演ずる主人公が、本当の自分を探す事になる。そこから次第に判ってくる過去の事実。主人公とその回りとの人間関係も過去もかなり複雑だ…

「ジャッカル」 - The Jackal -

マイケル・ケイトン=ジョーンズ監督製作、ブルース・ウィリス、リチャード・ギア、シドニー・ポワチエ、D・ヴェノーラ。「ジャッカルの日」のリメイクという事だと思うけど、基本的にまるで違う話。暗殺者の名前がジャッカルだという事ぐらいしか同じじゃな…

「孤独の絆」 - No Way Home -

バディ・ジョヴィナッツォ監督脚本、ティム・ロス、ジェームズ・ルッソ、デボラ・カラ・アンガー。主人公の出所から映画は始まる。兄夫婦の元で肩身が狭い思いをしながら新生活を送る。昔の知り合いに会ったりケンカに巻き込まれたり、やがて兄弟の関係や、…

「中国の鳥人」

三池崇史監督、椎名誠原作、元木雅弘、石橋蓮司、マコ・イワマツ。三池崇史は「岸和田少年愚連隊・血煙り純情篇」の監督。元木雅弘の商社マン、石橋蓮司のヤクザ、マコ・イワマツの中国人ガイド、この三人の組み合わせがバツグンに面白い。その部分はなかな…