電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

1999-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「映画監督術」-Shot byeShot-

スティーブン・D・キャッツ、フィルムアート社。純粋に映画撮影の技術論の本。多分、一生使うことの無い技術だろうけど、ちょっと立読みした感じでも映画を理解する上でも多くの知識が詰まっているようで読み始める。難しく言えばカメラ前の三次元空間をスク…

「アッと驚く!数学が面白くなる本」

中村義作 三笠書房 知的生き方文庫。数学に関する雑学モノ。暇潰しに買ったけど、ちょっと内容的には平凡かな。卵の形が転がり落ちない形になっているだとか、お寺の屋根がサイクロイド曲線だとかはちょっと面白かったけど。

「大河の一滴」

五木寛之 幻冬社文庫。去年のベストセラーが早くも文庫本化したので読んでみる。簡単に言えば「生」というものを五木寛之的な優しい切り口でエッセイにしているという所か。何か、同時代的な感覚もあってか遠藤周作の「深い河」を連想させた。しかし、これが…

「東京暮らしの逆襲」

まついなつき 角川文庫。まついなつきは、昔の面白い頃の「宝島」に連載しているのは読んでいたけど、単行本では初めて。「宝島」ではトホホな話ばかり書いていた。なぜ印象に残っているかというと同じ年齢だから(^^;)。1995年に角川書店から同名で刊行され…

「ベストセラー小説の書き方」☆

ディーン・R・クーンツ 朝日文庫。文句無く面白い。ありきたりの文章技法の本では無い。まずはマーケティングから入る所が斬新。SFや推理小説やホラーもの、つまりジャンル小説では無く、とにかく一般大衆小説をめざせと繰り返している。クーンツ自身がホラ…

「中央線の呪い」

三善里沙子 扶桑社文庫。1994年7月に二玄社から同名で刊行されたものの文庫本化。題名からは、中央線に頻発する飛び込み自殺を扱っている様に思えてしまうけど、まったく別。中央線住民(端の方だけど)として、興味を持って読み始める。『「沿線民族学」とい…

「リンク」

ウォルト・ベッカー、徳間書店。中央アフリカのマリ、ドゴン族の遺跡から異星人だと思われる奇妙な化石骨と未知の合金が発掘された。そこから始まる異端の古人類学者のジャックの謎解きの冒険。しかし、超古代文明マニアが好きそうなネタばかりで、胡散臭い…

「クリムゾンの迷宮」

貴志祐介、角川ホラー文庫。貴志祐介は「黒い家」が面白かっただけに、単純に無視出来ない気がする…。これは角川ホラー文庫向けの書き下ろし。記憶が曖昧なまま、深紅色の岩石の世界で目覚める。目的も判らないままにサバイバル・ゲームが始まる。展開は思っ…

「錯覚のはなし」- How to Really Fool Yourself / Illusion for all your sensed- Vicki Cobb,illustrated by Leslie Morrill

ヴィッキー・コブ著、レスリー・モリル絵、東京図書。刊行は1989年だけど新装して1998年復刊したらしい。原書は1981年刊行。著者のヴィッキー・コブは、教育テレビシリーズの「科学ゲーム」の製作者。内容的には、錯覚の羅列であって、まあ、それほど深い内…

「狗神」板東眞砂子

角川文庫。映画より、原作の「死国」にひかれるモノがあったので「狗神」はちょっと楽しみだった。善光寺での戒壇巡りのシーン、出だしからゾクゾクさせる上手さを感じる。田舎の閉鎖的な雰囲気と人間関係の描写の上手さは「死国」と同じ。ただ、ラストも「…

「大阪物語」

市川準監督、池脇千鶴、南野公助、沢田研二、田中裕子。「東京夜曲」を撮って、市川はほとんど彼のスタイルを極めたと思うのだけど、今度は逆に平凡になってしまった気がする。ストーリ展開とかちゃんとしているし(^^;)。市川らしさは無いけど、映画としての…

「シン・レッド・ライン」- The Thin Red Line -

テレンス・マリック監督・脚本、ジョン・トール撮影、ショーン・ペン、ニック・ノルティ、ジム・カヴィーゼル、ジョン・キューザック、ウディ・ハレルソン、ジョージ・クルーニー。1942年11月、第二次世界大戦、日米の激戦地ガダルカナル島が舞台。激烈な戦…

「マイティ・ジョー」 - Mighty Joe Young -

ロン・アンダーウッド監督、リック・ベイカー特殊メイク,シャーリーズ・セロン、ビル・パクストン、レード・セルベッジア。1994年「猿人ジョー・ヤング」(未見)のリメイク。巨大ゴリラのジョーを密猟者から彼を守ろうとする動物学者の娘ジルの物語。ストーリ…

「ポーリー」- Paulie -

ジョン・ロバーツ監督作品。ジーナ・ローランズ、トニー・シャローブ。会話が苦手なマリーと、人間の言葉を話すオウムのポーリーは友達同士。両親により引き離されてしまうが、ポリーは飼い主に会いたい一心でマリーを探して旅を続ける。そんなファンタージ…

「コキーユ・貝殻」

中原俊監督、小林薫、風吹ジュン。山本おさむのコミックが原作。個人的には邦画の生涯ベスト5には入っている「櫻の園」の中原俊が監督という事で過大に期待はしていたけど、実は不安の方が大きかった。上手くはまとまっているけど、素晴らしいという程では…

「リトル・シティ」- Little City -

ロベルト・ベナビフ監督脚本、アナベラ・シオラ、ジョン・ボン・ジョヴィ。主人公は画家志望のアダム、その恋人のニーナ、その他浮気、復縁、同性愛で絡み合った五人。現代米国的なトレンディ・ドラマみたいな、くっついたり離れたりなストーリ。最後にはな…

「虹の岬」

奥村正彦監督、三國連太郎、原田美枝子。昭和19年、歌人の川田順と大学教授の妻の祥子が短歌を通して出会う。三年後、祥子は家族を捨て川田と暮らす事になる。こういった中年(老年?)の恋物語だけど、「時雨<しぐれ>の記」と同じ様な観客をターゲットにしてい…

「名探偵コナン 世紀末の魔術師」

劇場では三作目。まあ、観る程の映画じゃないんだけど、なんとなく入ってしまった。ロマノフ家の秘宝"インペリアル・イースター・エッグ"を巡る物語。怪盗キッドも絡んで単なる活劇になってしまっている感じがする。劇場向けにちょっと豪勢にしたという事か?

「隣人は静かに笑う」- Arlington Road - ☆

マーク・ベリントン監督、ジェフ・ブリッジス、ティム・ロビンス、ジョン・キューザック。主人公は妻を失った心の傷が癒えない大学教授のマイケル。彼の専門はテロリズム。近所に引っ越してきたラングル一家と知り合うが、やがて彼らに疑惑を抱き…。実にうま…

「共犯者」

きうちかずひろ監督脚本、竹中直人、小泉今日子、内田裕也、大沢樹生Vシネマの続き、らしい。前作は未見だけど結構面白そうな感じはする。伝説のブラジリアン・マフィア、カルロスが刑務所から脱出、復讐すべくヤクザ組織を狙うが、その殺し屋と対決する事…

「ヴァージン・フライト」 - The Memory of Flight - ☆

ポール・グリーングラス監督、ケネス・ブラナー、ヘレン・ボナム・カーター。MNDという不治の病に侵されているジェーンは車椅子の生活をしているが、その望みは処女喪失。裁判により社会奉仕活動を命じられたリチャードはジェーンのボランティアとなる。ぎこ…

「MARCO母をたずねて三千里」

監督楠葉宏、原作エドモンド・デ・アミーチス。なんでこんなの観たんだろう(^^;)。ご存じのアニメ。19世紀、不況にあえぐイタリア、南米へ出稼ぎに行った母を追って、9歳のマルコは猿のアメディオと船に乗る。まあ、特にどうという感想もないのだけど、劇場…

「エネミー・オブ・アメリカ」 - Enemy of the State -

トニー・スコット監督、ウィル・スミス、ジーン・ハックマン、ジョン・ボイド、リサ・ボネッド。国家による個人の監視というのはネタ的にも面白い。一人の弁護士が、国家レベルの議院暗殺事件に巻き込まれ、監視衛星や盗聴を駆使する敵と対決するサスペンス…