電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

2001-02-02から1日間の記事一覧

「あふれた愛」

天童荒太 集英社。96年から99年に小説すばるに載ったものの短編4作の書き直し。「とりあえず、愛」-- 育児ノイローゼ、子殺し願望の妻。「うつろな恋人」 -- 不安神経症によりストレスケアセンターに入院する塩瀬が出会うウェイトレスの智子は幻想の恋人を持…

「超記憶術」- Super Memory - Douglas J. Herrmann

ダグラス・J・ハーマン 土田光義訳タイトルの「超記憶術」という程のオーバーな本でも無く、胡散臭い内容でも無い。記憶力改善の本は多いが、非常に広い範囲から捉えている所がこの本の特徴。テストにより自分の記憶力の問題点を探る、記憶と健康、たばこ、…

「深夜特急」5 トルコ・ギリシャ・地中海

沢木耕太郎 新潮文庫。「<臨時便>僕たちの深夜特急」を読んだ勢いで、ホンモノの方を読み返す。去年、トルコに行った時には忘れていたんだけど、結構沢木が行った店に行っていたり、同じような印象を持ったりしたのを知って、なんか楽しい。イスタンブールで…

「僕たちの深夜特急 香港→デリー→ロンドン120日間バスの旅」

西牟田靖 株スパイク、沢木耕太郎の「深夜特急」と同じコースを、25年後(1996,7年?)に旅した記録。沢木が通った店や街の変化が判るのは面白いが、同じ場所を旅してもこうも文章から受ける印象が違うのは不思議。それだけ沢木の文章力と視点が面白いという事…

「スペアーズ」- Spares - Michael Marshall Smith

マイケル・マーシャル・スミス 嶋田洋一訳 ソニー・マガジンズドリームワークスが映画化権を買った、という宣伝文句にちょっと引かれる。どうも映画化権の売り文句には弱い。舞台は未来、設定的にはちょっとSF。主人公ジャック・ランドール、元ニューリッチ…

「聖なる血」- The Blood of the Lamb - Thomas F. Monteleone

トマス・F・モンテルオーニ中原尚幸扶桑社ミステリーブラム・ストーカー賞受賞作。ニューヨーク、主人公は若くして人望が厚い司祭ピーター。彼が強盗に襲われた時、突然手から光がほとばしり強盗を焼き殺してしまう…。聖骸布の血液から取られたキリストのDNA…

「クリムゾン・リバー」

ジャン=クリストフ・グランジェ 創元推理文庫。映画「クリムゾン・リバー」の原作。映画ではまるで判らなかった部分を知りたいが為だけに読んで見る。まあ、確かに原作は面白いのだけど、映画だけで理解出来る訳が無い事が、原作を読んで見て理解出来た。ま…

「からくりの話」

中野不二男 文春文庫。古今東西のからくり的な技術についての話。キール、暗号、貨幣の穴、オルゴール、慣性航法、軸受、スクリュー、ひき臼、扇風機、ゴルフボールのディンプル、日本刀とノコギリなど様々。面白いものもあるが、当たり前な話題も多い。たん…

「チーズはどこへ消えた?」- Who Moved My Cheese ? - Spencer Johnson,M.D.

スペンサー・ジョンソン 門田美鈴訳 扶桑社ネズミのスニッフとスカリー、小人のヘムとホー。スニッフは鼻がきき、スカリーは行動派、ヘムは変化を恐れる臆病、ホーは柔軟に変化に対応する。ほんの短い寓話。このベストセラーは驚く。でも、確かに読んでみる…

「落ちこぼれてエベレスト」

野口健 集英社。違いが判る男の味、ネスカフェのCMに出ている野口健の自叙伝。7大陸最高峰世界最年少登頂記録を持つ本人の自叙伝ではあるが、読むとあきれてしまう経歴。山では高山病、遭難すれすれ、意識を失いガイドに救助される。昔は昔で、小学二年生で…