2006-11-05から1日間の記事一覧
堀江邦夫。原発の下請労働者として美浜、福島、敦賀原発で働いた著者による、原発内労働者の驚くべき実態、告発ルポルタージュ。「私の牛がハンバーガーになるまで」(id:zom-1:20060925#p1)の書評で、体験型ルポの中ではこの本を凄く誉めていたので読んでみ…
中山可穂。ドーヴァー海峡の海岸の街カレー、過去から逃げ続けている伽椰は海に向かって指揮をするモーツァルトの音楽に取り憑かれた男と出会う…。「ピアノの森」からの連想で恋愛モノなのかと読み始める。しかし、まるで違った、時間も交錯し物語は意外な方…
クレイトン・クリステンセン。顧客の声に耳を傾けるが故に駄目になる優良企業のジレンマに焦点を当てている。いわゆる、持続的技術に対する破壊的技術。破壊的イノベーションに適した組織は独立組織のスピンオフ型である事や、破壊的技術の原則(企業は顧客と…
重松清。「その日のまえに」(id:zom-1:20061009#p2)がよかったので、続けて重松清の直木賞受賞作を読んでみる。いじめの「セッちゃん」、ちょっとハードボイルドな「ゲンコツ」など7作。40歳前ぐらいを気持ちの描き方は面白いのだが、ちょっと地味な感じ。 h…
中島岳志。ほとんど知識が無かった今のインドについての新鮮な話ばかり。特に経済成長下でのヒンドゥー・ナショナリズムの話は面白い。伝統的共同体から引き離されアイデンティティ・クライシスに直面する人々に提示されるヒンドゥー・ラーシュトラ(ヒンド…
グレゴリ青山。「ナマの京都」(id:zom-1:20060814#p4)に続いてのグの京都モノ。学生時代のアルバイトのいけず話は面白いが、全体に中身は薄い(しぶちんなら怒る)。やはりグは海外モノが面白い。'88年の京都国体マスコットキャラ"未来君"の行く末はVOWネタっ…