電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「21世紀の学問のすすめ~ユビキタス社会を生きるために」

夏木好文。富士通から現在はITコンサルタントの著者の視点から、21世紀のあるべき姿を描く。ユビキタス、IT化、高齢化、循環型社会などの環境変化を元に、自立資本主義を提唱し、そのインフラなどについて語る。内容的には当たり前というか、トフラーなどな…

「チョコレートコスモス」

恩田陸。幼い頃から舞台に立つ若きベテラン女優・東響子、無名の学生劇団に入った演劇未経験の少女・佐々木飛鳥。伝説の映画プロデューサー・芹澤泰次郎のオーディションにより2人の運命が交錯する…。普通に考えて「ガラスの仮面」を連想する内容、まあオ…

「あなたに不利な証拠として」- Anything you say can and will be used against you - Laurie Lynn Drummond

ローリー・リン・ドラモンド。警官志望のキャシーは、ステーキナイフをさされたレイプ被害者のマージョリーと出会う。しかし、捜査担当のロビロ刑事は彼女の自作自演と断定する…。MWA賞最優秀短篇賞受賞の「傷痕」など女性警察官ばかりの10篇。元警察官の著…

「世界を信じるためのメソッド~ぼくらの時代のメディア・リテラシー」

森達也。TVやラジオやインターネット、新しいメディアの情報の中で何を疑い、信じ、考えていったらいいのかというリテラシーを子供向けに分かりやすく解説する。著者はオウム真理教のドキュメンタリー「A」の監督。"真実は多面体でありメディアは一つの断面…

「美しい国へ」

安倍晋三。拉致問題、日米同盟、日中関係、少子化問題、教育再生など色々と語っているが、都合のいい所だけに話が集中し、論点に抜けが多い。語られている部分では引用や統計の出し方が的確なだけにゴーストライターによるモノと想像される。話題性以上の内…

「Gガール 破壊的な彼女」- My Super Ex-Girlfriend -

アイヴァン・ライトマン監督。設計会社に努めるマット(ルーク・ウィルソン)は地下鉄で知り合った眼鏡美人のジェニー( ユマ・サーマン )と交際する事になるが、彼女こそがNYの平和を守るスーパーヒーローのGガールだった…。嫉妬に狂うスーパーヒーローという…

「守護神」- The Guardian -

アンドリュー・デイヴィス監督。アメリカ沿岸警備隊(U.S. Coast Guard)の伝説の救難士ベン・ランドール(ケビン・コスナー)は事故のために現場を退き、エリート救難士育成Aスクール級学校の教官となる。そこでランドールは訓練生の元高校水泳チャンピオン、ジ…

「どろろ」

塩田明彦監督、手塚治虫原作。天下統一のために醍醐景光(中井貴一)は我が子を四十八の魔物に捧げ巨大な力を手にする。手足耳目鼻口五臓六腑を奪われた子供は呪医師の寿海(原田芳雄)に助けられる。20年後、自分の体を取り戻すために魔物を倒し旅する百鬼丸(妻…

「ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド」- Brothers of the Head -

キース・フルトン+ルイス・ぺぺ監督、ブライアン.W.オールディス原作。1975年、結合体双生児のトムとバリー(ハリー&ルーク・トレッダウェイ)は「ザ・バンバン」というバンドで英国ロックシーンにデビュー、一気にスターダムにのし上がる…。「地球の長い午後…

「長州ファイブ」

五十嵐匠監督脚本。生麦事件、高杉晋作(寺島進)らによる御殿場山英国公使館焼き打ち事など尊王攘夷の機運が増す1862年、海外への目が開かれた伊藤俊輔(=博文、三浦アキフミ)は長州藩士の山尾庸三(松田龍平)、野村弥吉(=井上勝、山下徹大)、志道聞多(=井上馨…

「図書館の神様」

瀬尾まいこ。夢をあきらめ、傷ついた心で清(キヨ)は国語教師として海の見える明るい高校に赴任する。そこで文芸部の顧問となるが部員は垣内君、たった一人だった…。映画「幸福な食卓」(id:zom-1:20070128#p1)の原作(追記:読んだ id:zom-1:20070314#p1)が気に…

「プリンシプルのない日本」

白洲次郎。白州次郎ブーム到来(遅いか)、という噂でとりあえず読み始める。1902年生まれ、英ケンブリッジ大学留学、敗戦を見越して鶴川村(現町田市)で百姓となり、'45年吉田茂に請われて終戦連絡中央事務局参与、日本国憲法成立、貿易庁長官、通商産業省を誕…

「若者はなぜ3年で辞めるのか?年功序列が奪う日本の未来」

城繁幸、「内側から見た富士通」(id:zom-1:20041002#p2)の著者。成果主義といいながら、従来の年功序列と何ら変わらない現状。本書では特に若者世代からその閉塞感を語っている。キャリアパスを早期に閉ざされ30歳で昇給が頭打ち、モチベーションは低下し、…

「格差社会~何が問題なのか」

橋本俊詔。低所得労働者増大、新しい貧困層、機会不平等などの格差社会の現状を認識し、具体的な提言をする。広く網羅し整理されよくまとまっているが、分析的で読みものとしては面白くない。提言としての競争と公平の両立、雇用格差是正、地域の力、教育の…

「ようこそ。写真美術館へ!」

東京都写真美術館。1999年度都会計の作品購入予算がゼロになり寄贈寄託を除いて作品の収集は休止状態。「写真映像文化支援協議会」支援金によりコレクションに加わったものを展示。窮地を逆転させ展示する発想がいいし、より美術館の仕事が世間に分かるのも…

「光と影」

東京都写真美術館。光と影というテーマによる展示。マン・レイから現代写真家まで。森山大道は当然の様に面白いが、X線写真のサーラ・エクストロン「Grotesque & Arabesque」、杉浦邦恵のシルエットが印象的。石元泰博のチバクローム(写美では銀色素漂白方式…

「日本の新進作家 vol.5-地球(ほし)の旅人-新たなネイチャーフォトの挑戦」

東京都写真美術館。動物写真の前川貴行(元田中光常の助手)、山岳写真の菊池哲男、水風景の林明輝。前川の「アメリカグマ」の計算され尽くしたスタジオでのライティングの様な光線と闇の深さを持つ熊の写真は凄い。菊池哲男、林明輝は奇麗ではあるし熱意もテ…

「ルワンダの涙」- Shooting Dogs -

マイケル・ケイトン=ジョーンズ監督。英国人教師ジョー・コナー(ヒュー・ダンシー)は、ローマン・カソリック教会のクリストファー神父(ジョン・ハート)により運営されベルギー軍の国連兵士に守られるルワンダの公立技術専門学校(ETO)に赴任する。1994年4月6…

「夏物語」

チョ・グンシク監督。学生運動が高まる1969年軍事独裁政権下の韓国。ソウルの大学生のソギョン(イ・ビョンホン)は夏休みに電気も無い田舎の農村へ奉仕活動へ向かい、図書館の司書ジョンイン(スエ)と出会う…。純愛モノだが、時代背景は面白いのにそれを活かせ…

「天国は待ってくれる」

土岐善將監督(初監督)、岡田惠和脚本原作(初小説)。東京築地、新聞記者の宏樹(井ノ原快彦)、銀座の文房具店で働く薫(岡本綾)、卸問屋の武志(清木場俊介、元EXILE)の三人は小学校からの親友。ある日、武志は宏樹の目の前で薫にプロポーズするが…。「ちゅらさ…

「あなたを忘れない」

花堂純次監督、辛潤賛(シン・ユンチャン)「息子よ!日韓に架ける命のかけ橋」/康煕奉(カン・ヒボン)「あなたを忘れない」/佐桑徹「李秀賢さんあなたの勇気を忘れない」原作。兵役を終え大学に戻った釜山のイ・スヒョン(イ・テソン)は日本へ留学する事を決意。…

「Dear Friends ディアフレンズ」

両沢和幸監督、Yoshi原作。リナ(北川景子)は無関心な父(大杉漣)と過保護な母(宮崎美子)の家庭に育ち、学校をサボりクラブ通いを続ける。ある日、クラブで倒れたリナの病室を訪ねたのはマキ(本仮谷ユイカ)だった…。基本的にはイイ話なんだが、微妙にアザトイ…

「ユメ十夜」

夏目漱石原作「夢十夜」のオムニバス。1)"百年"実相寺昭雄監督、小泉今日子、2)"和尚と侍"市川崑監督、うじきつよし、3)"背中の子"清水崇監督、堀部圭亮、4)"蛇になる"清水厚監督、山本耕史、5)"鶏が鳴くまで"豊島圭介監督、市川実日子、6)"運慶"松尾スズキ…

「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」

馬場康夫監督、君塚良一脚本。2007年、800兆円の借金を抱えた日本経済を救うために、財務省特別緊急対策室の下川路(阿部寛)は1990年にタイムスリップしバブル崩壊を食い止めるプロジェクトを計画。下川路はタイムマシンの開発者・真理子(薬師丸ひろ子)の娘で…

「なぜ社長のベンツは4ドアなのか?~誰も教えてくれなかった!裏会計学」

小堺桂悦郎。中小企業の経費、粉飾決済の話、税金と税務署、投資と設備投資の話など。実例をあげた裏事情の話は結構面白いのだけど、これで会計の話が分かる訳ではないし、大企業には当てはまらない。「マルサの女」みたいな面白さはあった。 http://www.ama…

「町長選挙」

奥田英朗。「空中ブランコ」(id:zom-1:20060505#p3)、「イン・ザ・プール」(id:zom-1:20060528#p3)に続く精神科医の伊良部シリーズ三作目。患者はプロ野球オーナー(モデル渡邉恒雄)、急成長IT企業CEO(モデル堀江貴文)、44歳カリスマ女優(モデル黒木瞳?)、離…

「オルセー美術館展~19世紀芸術家たちの楽園」

Art

東京都美術館。平日だというのかなりの混雑、土日はどうなっているんだろうか。日本人の印象派好きを物語っている。見所の絵の前は大混雑。良かったのはホイッスラー「灰色と黒のアレンジメント第1番、画家の母の肖像」、ヴァロットン「ボール」(不思議な感…

NET&COM 2007

東京ビックサイト。仮想化の関連はパワーがあった。NGNも面白いんだけど、インターネットとの間に線引きしてキャリアが通信を管理しようという古臭い体制が見え見え。日経のブースに「2010年NTT解体」が平積みされているのが面白い。WiMAXもゆっくりと進化中…

「幸せのちから」- The Pursuit of Happyness -

ガブリエレ・ムッチーノ監督。1981年サンフランシスコ、医療機器のセールスをするクリス・ガードナー(ウィル・スミス)は5歳の息子のクリス(実子、ジェイデン・スミス)のよき父だが、パートナーとも不仲になり、セールスは思う様にいかず、アパートも追い出さ…

「レバレッジ・リーディング」

本田直之。速読より多読、ビジネス書を読む事を自分への投資として効率的、戦略的な読書方法を語る。先人の知恵を大切にする姿勢は正しいし、レバレッジメモによる反復と実践は参考になる。簡単に読める内容。しかし、ビジネス書の知識だけでは知見の狭さが…