ルイス.V.ガースナー。1990年の最高益の後に業界は一変、1993年160億ドルの赤字となるIBM再生のために送り込まれたルイス・ガースナー本人による話。本人による文章なので実にリアル。読み物として面白い。1990年のIBMの改革は、あっという間に日本まで広ま…

津村記久子。高校三年のアザミ、髪は赤、歯にはカラフルな矯正器、イヤホンではいつもパンクロック、進路は決まらず追試や補修の連続。何よりも音楽について考える事が大事な日常…。評判いいんだけど、自分としては全然乗れなかった。事件も無く、盛り上がり…

姜尚中。私たちの悩みは100年前の夏目漱石やマックス・ウェーバーの悩みと同じ、っていう視点が面白い。私とは何者なのか、世の中は金なのか、信仰、青春、変わらぬ愛、自殺などなど。著者の性格が出ていて至って真面目な内容、硬いと言えば硬い。漱石につい…

箭内道彦(やないみちひこ)。相手の力を利用する、力を抜いて実力以上の力を出す仕事術、という所が合気道という命名なんだろう。タイトルがいかにも電通マンのクリエイター、コピーとして上手い。内容はタイトルほどは上手くない。相手の力を利用する、力を…

小川糸。同棲中のインド人の恋人が突然、荷物ごと消え去った倫子。唯一残ったぬか床だけを持って、故郷へ戻り一日一組だけの食堂を始める…。すっと入ってくる文章はなかなか好みだったんだけど、中盤からちょっとイライラ。食い物で何でも解決するのは「美味…