電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「雨あがる」☆

小泉堯史監督、黒澤明脚本、寺尾聰宮崎美子三船史郎檀ふみ、井川比佐志、吉岡秀隆、加藤隆之、原田美枝子松村達雄仲代達矢。1999年ヴェネチア国際映画祭緑の獅子賞受賞。腕はたつが人がいいばかりに職を失っている三沢伊兵衛(寺尾聰)は、妻のたよ(宮崎美子)とともに、豪雨で川を渡れず、安宿に泊まっている。偶然から城主の永井和泉守重明(三船史郎)出会い、藩の剣術指南番を探している事を知る…。面白かった。黒澤らしいヒューマニズムに溢れているし、終わりまでなんともすがすがしい。今年は「どら平太」とこれと、面白い時代劇が揃ったものである。時代劇と復活、と叫びたい所だけど、実際は両作とも黒澤の遺産に過ぎない所が悲しい。黒澤の脚本と、それに集まった最高のスタッフが作り上げたものである。城主役の三船史郎がなんとも、生まれながらの役者といった姿の、いい雰囲気を出していた。