電子竹林:Blog

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「アイスバウンド」- Icebound - Dean Koontz

ディーン・クーンツ 内田晶之訳 文春文庫宣伝にあるように、"マクリーンに捧げた冒険サスペンス小説"という言葉がぴったり。水飢餓対策のために氷山を曳航して使うという作戦、津波、嵐、氷山は勝手に漂流、さらに時限装置が動き始めたダイナマイト、正体が分からない殺人者、水面下にはロシアの情報収集潜水艦と、たたみかける様に事件が起きる。しかし、スピード感はあるとしても、緊張感は無い。人物像も薄い。クーンツ自身の「ベストセラー小説の書き方」に書かれている様に、ストーリライン、プロット、アクション、ヒーロー、背景描写と、それなりに上手く出来ているんだけど何か物足りない。これじゃベストセラーにはなれないんじゃないの。