「春の雪」

行定勲監督。大正初期、幼馴染みの侯爵家の子息・松枝清顕(妻夫木聡)と伯爵家の令嬢・綾倉聡子(竹内結子)、聡子は清顕に引かれ、清顕はそれに気づきながらも応えられずにいる。やがて聡子は宮家の王子・洞院宮治典王(及川光博)の縁談が進められる‥。三島由紀夫「豊饒の海」第一巻「春の雪」(未読)の映画化。丹念な美術、それを活かそうという映像の作りは努力はしているが、その連なりの物語としてみると薄っぺらだし退屈。竹内結子、妻夫木聡ともには悪くは無いが大正時代の上流階級には見えないし、純愛映画と宣伝するのもちょっと違和感ある。大楠道代、岸田今日子、若尾文子、の存在感は素晴らしく、見る価値あり。

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