電子竹林:Blog

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「ミュンヘン」- Munich -

スティーヴン・スピルバーグ監督。1972年9月5日、開催中のミュンヘン・オリンピック選手村で、パレスチナ・ゲリラ"黒い九月"によるイスラエル選手団襲撃事件が起きる。ゴルダ・メイア首相はイスラエル特殊部隊モサドのアヴナー(エリック・バナ)らに犯人11人の暗殺命令を与えるが…。史実ベース、淡々とした描き方が逆に凄みを与えている。暗殺シーンの緊張感、緩急の付け方、視覚的な作りはかなり凝っていて、さすがスピルバーグと思わせる所多数。「シンドラーのリスト」ではベタベタのシオニストぽさだったが、一転、反イスラエルと思わせる様な内容。いま何故この題材か、という点はかなり気になる。最後のツイン・タワーの風景は、政治的メッセージとしてはちょっと直接的過ぎる。事件の当時、日本でも報道はされたものの、アラブ/イスラエル間の紛争をオリンピックに持ち込んで迷惑、という論調だった記憶がある。

http://munich.jp/