電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「虹の女神 Rainbow Song」

熊澤尚人監督、岩井俊二製作、桜井亜美原案。小さな映像制作会社の下っ端として働く智也(市原隼人)は、大学時代の親友・佐藤あおい(上野樹里)が飛行機事故で死んだ事を知る。渡米するあおいの両親と妹かな(蒼井優)を成田空港まで送って行くが…。映画と現実という二重の巧みな構造、時間の交錯が描き出す物語の妙味は「Love Letter」を連想する。柔らかい色調の映像はやはり岩井俊二の色合いが強い。陳腐な純愛映画が並ぶ邦画の中、遥かに高い位置に立つ純愛モノの傑作。泣ければ純愛映画か、そうじゃないだろうってのがこの映画で分かる。最後のワンカットまで見事。ワンパターンな使われ方が多かった上野樹里は新鮮な味を出している。「リリイ・シュシュのすべて」の時にはすぐに消えて行ってしまうかと思った市原隼人も再び岩井俊二の元でステップアップした印象。蒼井優は脇役だが、出番では圧倒的にいいトコを取ってる。相田翔子の使われ方が凄いので元Winkファンは必見。

http://rainbowsong.jp/start.html