電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「原発ジプシー」

堀江邦夫。原発の下請労働者として美浜、福島、敦賀原発で働いた著者による、原発内労働者の驚くべき実態、告発ルポルタージュ。「私の牛がハンバーガーになるまで」(id:zom-1:20060925#p1)の書評で、体験型ルポの中ではこの本を凄く誉めていたので読んでみる。確かに凄い。自分の体をここまで張っていいのか、まるで自暴自棄に感じられるほど。放射能を恐ろしいと感じ、教育に疑問を抱き、子孫に影響が出ると不安を感じながら最後には冗談で笑い飛ばす、作業者たちの会話が逆に恐ろしい。原発関係は「危険な話」の頃に何冊か読んだがこんな凄い本があったとは。東芝ウェスチングハウス買収などで原子力に膨大な投資(6000億以上)を行っているが、疑問だ…。(memo:西山明「原発症候群」p245、シモーヌ・ヴァイユ「工場日記」p106)

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