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「「みんなの意見」は案外正しい」- The Wisdom of Crowds - James Surowiechi

ジェームズ・スロウィッキー。GoogleWiki、いわゆるWeb2.0的なアプローチの本質を探る上で参考になる内容。原題"The Wisdom of Crowds"は1841年チャールズ・マッケイ「狂気とバブル~なぜ人は集団になると愚行に走るのか」の"The Madness of Crowds"の裏返し。「ある程度の規模があって、多様な人々を集めた集団の多くは、素晴らしいソリューションを考え出す事に長けている」、「一般的な利益に関わる意思決定を下す様に要請すると、集団や群衆が到達する結論は一人の個人より常に知的に優る」、「確度の高い予想をする鍵は、一つの方式の完成度を高める事ではなく、集団が懸命な判断をするのに必要な多様性、独立性、分散性、そしてその集約性」、「個人の知識を集合的に役立つ形で提供し、その知識がローカルであり続けるようにする」などなど、全体にまとまりが悪く論理展開が見えにくいが興味深い。(memo:IEM=アイオア・エレクトロニック・マーケット、あらゆる選挙結果を予測する市場)(memo:1927年ワーナー・ブラザース、ハリー・ワーナー"役者がしゃべるのなんか聞きたい人はいない"、1943年IBMトーマス・ワトソン"コンピュータの世界的な需要はおそらく5台程度)(memo:スティーブン・ジョンソン「創発~蟻・脳・都市・ソフトウェアの自己組織化ネットワーク」)(memp:ロバート・アクセルロッド「つきあい方の科学からバクテリアから国際関係まで」協力の基礎にあるのは信頼ではなく関係の永続性)(memp:ロードプライシング制度(混雑料金)考え方は1920年から)(memo:Zara=週二回のデリバリーはファッション業界では前代未聞、Zaraアウトソーシングしない理由=取引コスト)(memo:フリードリッヒ・ハイエク=暗黙知(経験からしか生まれない知識)が市場の効率化に必要)(memo:コロンビア号の時代に比べると、アポロ13号の時代の方がNASA職員に認知的多様性(考え方の多様性)があった)(memo:「群集心理」1895年ル・ボン)

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