電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「名もなき毒」

宮部みゆき。財閥企業の娘婿で社内報を編集する杉村三郎は、トラブルを起こし退社した女性アシスタントの身上調査のために私立探偵の北見のもとを訪れる。そこで出会ったのは無差別毒殺事件で祖父を無くした女子高生だった…。「模倣犯」以来、久しぶりに宮部みゆきを読む。犯罪モノではあるが推理モノでは無い。軽快なテンポで読みやすいし、他の作品より硬質でハードボイルドな雰囲気は好き。たたみかけるラストの展開、暖かい視点には宮部みゆき本来の味を感じる。シックハウス、土壌汚染、老人介護、格差社会など入れ込んでいるがやや散漫。秋山のキャラは違和感があった。

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