電子竹林:Blog

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「怪談」

中田秀夫監督、三遊亭円朝原作「真景累ケ淵」。旗本深見新左衛門は金を貸りた宗悦を殺し死骸は累ケ淵に捨てる。その25年後、煙草売りになった深見の息子・新吉(尾上菊之助)は富本の師匠・豊志賀と出会うが、豊志賀(黒木瞳)は宗悦の娘だった…。出だしは一龍斎貞水の講談から始まるが、そのまま続けていた方がよっぽど面白かっただろう。中田秀夫という期待があったが、怖くも無く面白くも無い。因縁よりは豊志賀の情念の強さを描いている。「呪怨」、「予言」、「感染」、「輪廻」(id:zom-1:20060109#p1)、「奇談」(id:zom-1:20051119#p1)などと同じ一瀬隆重プロデュースの二文字ホラーシリーズの一つで低予算のやっつけ仕事な印象。せっかくの原作がもったいない。三遊亭圓生の「真景累ケ淵」のCDがあったかと探したが見つからず、林家正蔵改め彦六のを聞いたが、微妙な可笑しみの中に怖さがあって物語はやはりいい。(memo:明治初期の流行語「神経」を洒落て「真景」)

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