電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「天然コケッコー」

山下敦弘監督、渡辺あや脚本、くらもちふさこ原作。山と畑ばかりの田舎町、右田そよ(夏帆)が通う小中合わせて6人しかいない分校に東京からの転校生、大沢広海(岡田将生)がやって来る事に…。少年漫画を含めても子供時代もっとも好きだった漫画家くらもちふさこの(やっとの)初映画化という事で期待が高かったが、今年観た邦画の中では1,2位の面白さ(ここ数年と違って邦画不作だけど)。なんと言っても、繊細な描写を上手く映像化している渡辺あやの脚本が上手い。高校入学までの長いエピソードだが無理に盛り込み過ぎもせず、平坦になりそうな日常の物語に上手くテンポをつけ、それでいながら原作の台詞を上手く活かしている。脚本からみると奇跡のような仕事。夏帆はホントに大根足なのがいいし、岡田将生も目つきが広海らしい。脇役それぞれも原作から抜け出たようなキャラ。特にさっちゃん(宮澤砂耶)は出番すべてで注目させるいい味。シゲちゃん(廣末哲万)は原作よりシゲちゃんらしいかも。

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