リチャード・ドーキンス。あらゆる面から神が存在しない事を証明し、また神を信じる事の欠点を説く。「利己的な遺伝子」のドーキンスの力作というからには読まなければ(帯は「あのドーキンスがなぜここまでむきになるのか?」)…内容的にはかなり面白いが論理の展開が曖昧だし読み難い部分も多い。ドーキンスの必死な戦いの姿は見えるが、日本人から見るとこれだけ力をかける内容なのかと思ってしまう。創造論者もインテリジェント・デザイン(知性ある設計者による生命や宇宙のシステムのデザイン)も身近ではないからか。全体にエセ科学に対する科学者の戦いと同じ様な印象を受ける。チャンネル4のドキュメンタリー番組「諸悪の根源?」は是非見てみたい。(memo: 「不可能な山に登る」の寓話=山の一方は切り立った崖で、他方は頂上までのなだらかな坂)