電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「明日への遺言」

小泉堯史監督、大岡昇平原作「ながい旅」(未読)。第二次世界大戦後のB級戦犯裁判(横浜法廷)、東海軍司令官・岡田資中将(藤田まこと)は、名古屋への絨毯爆撃を実行しパラシュート降下した米軍機搭乗員処刑の罪に問われる。岡田資は法廷闘争を「法戦」として、一人で立ち向かった…。映画としてはベタで工夫も無く感心しないのだけど、こういう話を描こうという気概には共感出来る。法廷の論点は、無差別爆撃は違法であり、それを実行した米兵は戦争犯罪人なのかという点。それを全うにフェザーストン主任弁護人と岡田資、バーネット検察官が戦い、裁判委員長ラップ大佐も中立公平。東京裁判とは随分と違う。同監督の「雨あがる」、「博士の愛した数式」(id:zom-1:20060209#p1)と同じで悪者が出てこないのも印象的。

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