電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「クライマーズ・ハイ」

原田眞人監督、横山秀夫原作。1985年8月12日、北関東新聞の悠木(堤真一)と安西(高嶋政宏)は谷川岳衝立岩に登る予定だったが、御巣鷹山日航123便の墜落事故が発生。遊軍記者の悠木は全権デスクとなるが、山に向かったはずの安西はクモ膜下出血で倒れる…。原作(id:zom-1:20060814#p3)は素直に名作だと思う。それをストレートに映画にしても凡作になるだろうと思っていたが、直球勝負で見事な映画化。押さえた描写が事故現場や新聞社のリアルな緊張感をビシビシと伝える。青臭くなりそうな演技も台詞も上手く馴染んでいる。違和感があった投稿欄のエピソードを切ったあたりはさすがに上手い。山崎努遠藤憲一田口トモロヲ中村育二、蛍雪次郎、でんでん、皆川猿時滝藤賢一堀部圭亮と脇役もそれぞれがクセのあるいい演技をしている。特にマギー、尾野真千子堺雅人はいい。物語の中では"大久保連赤"古参を過去の恐竜のように語るが、この頃が新聞記者を題材に出来た最後の時代であるのかもしれない。(追記memo:カーク・ダグラス主演の新聞記者の映画「地獄の英雄」1951年ビリー・ワイルダー監督、サスペンダー&ベルト=ダブルチェック、cf「大統領の陰謀」)

http://climbershigh.gyao.jp/