電子竹林:Blog

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「ICHI」

曽利文彦監督、子母澤寛原案「座頭市物語」(「ふところ手帖」収録)。孤独に旅する瞽女の市(綾瀬はるか)と市を助けようとした侍・藤平十馬(大沢たかお)は、ある宿場町に辿り着く。町で暴れる万鬼(中村獅童)の一派に対するため、町を仕切る白河組二代目虎次(窪塚洋介)は藤平十馬を用心棒に雇うが…。なぜ「ピンポン」の監督が「座頭市」でそれも綾瀬はるか?と思ったが、前半で設定が分かってくると期待が増した。市を女にする事で孤独感を強くし、ダークヒーローとしての味が出る。さらに大沢たかお演じる十馬との対比がいい。窪塚洋介演じる虎次も二代目の重さがそれなりに出ている。設定はいいにしても、キャラが動いてくると弱い。やはり殺陣は映像での誤摩化しが目立つし、中村獅童の過剰演技は鼻に尽くし、窪塚洋介はペコそのままって感じだし。女の座頭市っていうのは、捨てがたい設定だけどなあ。北野武版「座頭市」(id:zom-1:20030915#p1)よりはずっとオリジナリティがあって良かった。

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