電子竹林:Blog

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「その日のまえに」

大林宣彦監督、市川森一脚本、重松清原作。売れっ子イラストレータでデザイン事務所を経営する日野原健大(南原清隆)、その妻とし子(永作博美)は病気で残り少ない命。二人は結婚当初に住んでいた街を18年ぶりに訪れるが…。原作(id:zom-1:20061009#p2)の7編の短編のうちメインの3編を軸に、その他のエピソードを入れ込んでいる。出だしから100%大林宣彦のテイスト。重松清の現実的で残酷ではあるが優しさを持った視点とは違って、かなり好き勝手にやってベタベタな感じ。脚本は市川森一だけど撮影台本は大林宣彦、好き勝手に撮ったのが見える。宮沢賢治が全面に出て来てるし(繰り返し使われる"あめゆじゅとてちてけんじゃ")、駅長君はなぜか大活躍だし。原作の感動を期待せずに、大林映画として観るべし。(公式サイトも本編もタイトルの真ん中の「の」だけフォントが違うのは何故?)

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