「告白」

湊かなえ。中学校一年生のクラス、三学期終業式のホームルーム、我が子を校内で亡くした担任の女性教師・森口が生徒たちに向かって語り始める…。一つの事件を被害者、加害者、共犯者、級友、家族などの視点から語る。その手法自体は珍しくもないが、そこに描かれるのは悪意、殺伐さ、空虚さ、自己顕示欲ばかり。逆にそこに引かれて読み進めてしまうのだけど、登場人物は誰も彼も愚かで自己中心的、救いが無い。物語はかなり面白いにしても、読後感は最悪な気分。

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