ダニー・ボイル監督、サイモン・ビューフォイ脚本、ヴィカス・スワラップ原作「ぼくと1ルピーの神様」。最高賞金2000万ルピーのクイズ番組で連続正解を出したジャマール(デーブ・パテル)は、不正の容疑で逮捕される。ムンバイのスラム育ちで教育も受けてないジャマールが正解を知っていたのは、兄サリーム、少女ラティカたちとの過去にあった…。原作 (id:zom-1:20070529#p1)は2007年の個人小説ベストワンで思い入れがある。原作では13問正解で賞金10億ルピー(約20億円)。映画化されると聞いて、13のエピソードそれぞれが重要だけどちゃんと描いたら一つが9分ぐらい、厳しいなあと思っていた。でも原作の本質を掴んでいれば映画化は上手くいくという見本のような映画。削るところはスッパリと削りながら、映画的に盛り上げる所は上手く盛り上げる上手い構成。細かく描かなくてもテンポのいいい映像でイメージを作り上げる手腕も見事。映画賞総なめなのも理解出来る。クレジットではボリウッド映画では必須のダンスシーンまで入れてくれて嬉しい限り。
