電子竹林:Blog

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「湖のほとりで」- La ragazza del lago -

アンドレア・モライヨーリ監督(初)、サンドロ・ペトラーリア原案脚本、カリン・フォッスム原作「見知らぬ男の視線」。北イタリア、小さな村の湖で少女アンナの死体が発見される。刑事サンツィオ(トニ・セロヴィッロ)は、アンナの父と姉、恋人、ベビーシッターをしていた家族など村の人々に聞き込みを行ううちに、それぞれの生きる苦悩を知っていく…。混雑も減ったようでやっと観られた。イタリアのアカデミー賞ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞10部門独占、ヴェネチア国際映画祭・批評家週間2部門受賞の期待通りの面白さ。まるで方向性が分からずに、謎が謎を呼び、物語を引っ張っていく力が強い。そして犯罪の物語ではなく、人間の物語だという事が分かってくる。最後には何が悪だったの、善と悪の境界が不明確になる。地味な映画ではあるが見事な演出。

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