電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「扉をたたく人」- The Visitor -

トム・マッカーシー監督脚本。妻と死に別れ憂鬱で平凡な毎日を過ごすコネチカットの大学教授ウォルター(リチャード・ジェンキンス)、乗り気でない学会の発表のためにマンハッタンの別宅のアパートに戻ると、そこにはシリアのジャンベ奏者のタレク(ハーズ・スレイマン)とその恋人セネガルのゼイナブ(ダナイ・グリラ)が住んでいた…。まったく静かなトーンで大きな事件も無いが、素晴らしい後味を残す映画。移民に支えられていながらも移民に厳しい米国社会の矛盾への批判が基本にあるが、それを越えて全体に視点が暖かいのがいい。62歳で初主演のリチャード・ジェンキンス、脇役らしい地味さなんだけどそこが役にぴったりとはまっている。やっと観る機会が出来たと思って角川シネマ新宿へ行ったらナントDVD上映、そんなのアリなのか!?これで正規料金を取るとは…、映画は面白かったからいいが劇場鑑賞主義者としては、これを劇場で観たと言っていいものか悩む。劇中に出てくるフェラ・クティの音楽も聞いてみないと。

http://www.tobira-movie.jp/