電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「沈まぬ太陽」

若松節朗監督、山崎豊子原作。昭和30年代、日本のナショナル・フラグシップ・キャリアの国民航空で労働組合委員長を努めていた恩地元(渡辺謙)は、報復人事によりパキスタン・カラチ、イラン・テヘランケニア・ナイロビへと海外勤務が続く。一方、同期で副委員長の行天四郎(三浦友和)は組合を抜けエリートコースを進む。恩地の10年以上の海外勤務が続く中、御巣鷹山でのジャンボ機墜落事故が発生。恩地は救援隊として現地へ向かう…。原作はアフリカ編1だけで、その先の長さで挫折。3時間半近くとはいえ、この長い物語をどうまとめるかと思ったら、いきなりの御巣鷹山から時代の交錯のさせ方は緩急が巧みで物語の引っ張り方が上手い。JALの現状と重ねあわせて、企業、社会、政治と色々と考えさせる内容。見応えのある映画だった。アフリカのCGの動物とか、時代考証での微妙な手抜き(例えば車)とかはちょっと気になった。(永松真紀「私の夫はマサイ戦士」(id:zom-1:20070630#p2)にこの原作のおかげでケニアへの観光客が増えたと書いてあった)

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