国本雅広監督。片貝花火まつりで有名な新潟県小千谷市片貝町、体の弱い華(谷村美月)のために東京から新潟へ引っ越してきた須藤一家。華が白血病による半年の入院から退院してくると、兄の太郎(高良健吾)は引きこもりになっていた。華は太郎をなんとか外に連れ出そうとするが…。監督はTVが中心の人で、観るのは初めて。新潟県中越地震後の被災地を取り上げたドキュメンタリー番組で紹介された話がベースになっているらしい。基本、泣きの映画。そこは成功しているかもしれないけど、エピソードや人物像はややステレオタイプ。ちょっとした演出の部分に雑な所も感じる。泣きの演出もちょっとしつこい。その中でも徐々に心の変化を見せてくれる高良健吾の演技だけは光っている。前髪の長さ数ミリの微妙な使い分けも凄い。個人的には泣きの部分は平凡で、見どころは高良健吾だけだった。物語としては悪い映画じゃないけど。
