小中和哉監督、伊藤和典脚本、筒井康隆原作。テレパスの火田七瀬(芦名星)は同じテレパスの7歳の少年ノリオ(今井悠貴)、テレキネシスを持つヘンリー(ダンテ・カーヴァー)と共にひっそりと暮らしていた。生活費を稼ぐために渡ったマカオのカジノで瑠璃(前田愛)と知り合い帰国するが、謎の敵に狙撃を受ける。直後、久しぶりにコンタクトしてきた予知能力者の了( 田中圭)から瑠璃と離れない事、タイムトラベラーの漁藤子(佐藤江梨子)と会う事を告げられるが…。筒井康隆作家生活50周年記念映画、七瀬三部作の「家族八景」、「七瀬ふたたび」(1978)、「エディプスの恋人」の二作目が原作。比較的原作に忠実に作ろうとしているけど、展開は結構違う。何かイマイチ盛り上がらないし、エスパーの葛藤も見えてこない。全体に安っぽくピンとこない印象。携帯電話で連絡しあうテレパスってのが、何か不思議。本編は105分、その前に中川翔子監督による10分の短編、七瀬の母役でNHK少年ドラマシリーズの七瀬役・多岐川裕美が登場する「七瀬ふたたび -プロローグ」がある。実際、コレはいらないと思う。
