トム・フォード監督脚本製作、クリストファー・イシャーウッド原作。英国人でLAの大学で英文学を教える大学教授ジョージ(コリン・ファース)はゲイで50代、16年間共に暮らしたパートナーのジム(マシュー・グード)を交通事故で亡くしてから8カ月。人生最後の日だと決意した日、夜は元妻のチャーリー(ジュリアン・ムーア)を訪ねる約束をし、昼は大学に。そこで青年ケニー(ニコラス・ホルト)から声をかけられるが…。ファッション・デザイナーのトム・フォードによる初監督作品。美しい映像の作り方はさすがに上手い。光線や押さえた色彩、スローの使い方など巧み。物語的にはもっと平凡かと思ったが、最後の最後のまとめ方は見事。死を決意した人間の心理描写もディティールがいい、これは原作のおかげかもしれないが。青年ケニーは「アバウト・ア・ボーイ」(id:zom-1:20021001#p7)の子役、成長したもんだ。
