電子竹林:Blog

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「死刑台のエレベーター」

緒方明監督、木田薫子脚本。手都グループ会長の手都孝光(津川雅彦)にかつて助けられた医師・時籐(阿部寛)は、今は会長夫人・芽衣子(吉瀬美智子)と愛人関係。時籐は芽衣子のために会長殺害を実行するが、エレベーターに閉じこめられてしまう。一方、警官の赤城(玉山鉄二)はかつての恋人で今は広域暴力団組長・神健太郎(平泉成)の情婦の朔美(りょう)を目撃、美加代(北川景子)とともに時籐の車で後をつけるが…。1958年ルイ・マル監督の同名作のリメイク。話は大筋で同じだけど、印象はまったく違う。ルイ・マル版ではかなりムチャな登場人物と展開を、マイルス・デイヴィスの音楽とスタイリッシュな映像で奇麗にまとめて上げて納得出来る映画にしていた。2010年版は単にマヌケな登場人物ばかり。特にルイ・マル版での若いチンピラのルイ役を警官にした意味、広域暴力団組長を出してきた意味がまるで分からない。物語が不自然になっただけ。田中哲司堀部圭亮の役どころも唐突でヘン。ジャンヌ・モローが彷徨う夜のパリの町並みの美しい映像に比べると、吉瀬美智子と横浜の街並みは余りに絵にならなくて情けない。この作品も「七瀬ふたたび」(id:zom-1:20101010#p1)も小椋悟の小椋事務所が製作。(ちなみに私の生家の近所がロケ地、クリフサイドとか出てきた)

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