ジョエル・コーエン&イーサン・コーエン監督、チャールズ・ポーティス原作。無法者トム・チェイニーに牧場主の父を殺害され、遺体を引き取りにオクラホマ州境フォートスミスへやってきた14歳のマティ・ロス(ヘイリー・スタインフェルド)。先住民居留地へ逃げたチェイニーを追うために、マティは連邦保安官ルースター・コグバーン(ジェフ・ブリッジス)に依頼。さらにテキサス・レンジャーのラビーフ(マット・デイモン)とともにチェイニーたちを追うが…。コーエン兄弟が監督なので当然面白いとは思ってたけど､予想に応えた傑作。久しぶりに新鮮な西部劇に会った気がする。クライマックスから最後までのスピード感がある展開は素晴らしい。凛とした14歳のマティを演じるヘイリー・スタインフェルドの姿もいいし、脇役二人のジェフ・ブリッジスとマット・デイモンも今までにない魅力を感じる。同じ原作のジョン・ウェインの「勇気ある追跡」(1969年)も観た事あるけど、記憶が曖昧。YouTubeで予告編を観るとかなりディティールも似ているのだけど、全体の印象は随分と違う。そこはコーエン兄弟の味なのかな。ちなみにジョン・ウェインは片手に拳銃、片手にウィンチェスターだった。あと、コーエン兄弟の好きな方言ネタも多く入っているみたいだけど、その辺はよく分からなかった。
