電子竹林:Blog

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「エンディングノート」

砂田麻美監督撮影編集。化学会社の営業マンとして高度経済成長期を過ごした砂田知昭は、67歳で40年以上勤めた会社を退職、初孫と遊ぶのを最大の楽しみとする第二の人生の始まりの矢先、定期検診で末期の胃癌が発見される。彼は、自分の死の段取りをまとめた"エンディングノート"を作り始めるが…。娘による父の死の記憶。是枝裕和がプロデュースになっているからか構成も上手く、作品としての完成度が高いのに驚く。辛い内容ではあるが、コミカルさも巧みに入れこんでいて、テンポもよい。その中でも、妻との最後のシーンには心が強く打たれる。目の前の事実を丁寧に描き出すだけでこれほどのものが出来るとは、ここにはドキュメンタリーの本質がある。

http://www.ending-note.com/