電子竹林:Blog

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「KOTOKO」

塚本晋也監督脚本。まだ幼い息子の大二郎を一人で育てる琴子(Cocco)は、人が二人に見え一人が襲ってくる強迫観念にとらわれていた。幼児虐待の疑いから、大二郎は沖縄の姉に預けられ、そして偶然に歌声を聞いた小説家の田中(塚本晋也)が琴子の前に表れるが…。第68回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門グランプリ受賞。いつもの塚本晋也の芸風なんだけど、Coccoの存在によりかなり新鮮に感じられる。痛さはいつもの塚本映画、それが女性的というか母性的な血の感覚になっているのが面白い。シンガーソングライターのCoccoはそれほどは知らないけど、人のために歌う普通のCoccoより生の奥底から歌うこの映画の存在はとても神秘的な歌姫に見える。「鉄男- The Bullet Man」 (id:zom-1:20100608#p1)なんてのをまだ撮って、鉄男に縛られていた塚本晋也にはちょっとうんざり気味だったけど、なんか今後も期待出来るかもと思わせる。

http://www.kotoko-movie.com/