犬童一心/樋口真嗣監督、和田竜原作脚本。豊臣秀吉は東の北条を攻める事を決意、支城の武州・忍城の城攻めを石田三成に任せる。忍城城主・成田氏長は密かに豊臣に内通する事を言い残し小田原城へ向かう。石田三成の二万の軍勢に囲まれた忍城だが、のぼう様と慕われる城主一門の成田長親(野村萬斎)は戦いを決意する…。元は29回城戸賞を受賞した映画脚本「忍ぶの城」で、そのノベライズ(id:zom-1:20081202#p2)もかなり好き。映画を前提にしている話なのだから、映画的に面白いのは当然か。見せ場を作ったうまい展開でキャラクタもそれぞれ魅力的。役者も原作のイメージ通りで特に野村萬斎は原作以上にのぼうに感じる。特に田楽踊りのシーンは、不安定な足下でも軸がぶれない踊りにプロの技を見た。甲斐姫(榮倉奈々)、佐藤浩市、山口智充、成宮寛貴もそれぞれに良い。
