電子竹林:Blog

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「脳男」

瀧本智行監督、首藤瓜於原作。残忍な連続爆破事件を追っていた刑事の茶屋(江口洋介)は、踏み込んだアジトで鈴木一郎(生田斗真)を確保。担当となった精神科医の鷲谷真梨子(松雪泰子)は感情を表さず痛みを感じず、驚異的な身体能力を持つ鈴木一郎に興味を持ち、その過去を調べ始めるが…。原作は第46回江戸川乱歩賞、受賞時に読んだけど世間の評判ほどには面白く感じなかった。主に、脳男の設定の薄っぺらさと、その物語の中での立ち位置の曖昧さが気になったのだけど、その印象は映画でも同じ。それに加えて演出の甘さ、主演の松雪泰子生田斗真たちの演技の平凡さが気になった。脇役の染谷将太はいいけど、二階堂ふみもつまらない。唯一、志村の母親役の山崎ハコだけが地味に素晴らしい存在感。クレジットで山崎ハコだと知って驚いた。キング・クリムゾン「21世紀のスキッツォイド・マン」(21世紀の精神異常者)の名曲がむなしかった。

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