ジョン・シェンク監督。モハメド・ナシードは投獄、拷問、亡命を経験しながら2008年大統領選挙で長期独裁政権を築いたガユームに勝利、モルディブ初の民主的選挙により選出された大統領となる。ナシードは地球温暖化により水没の危機に瀕する国のため、2009年コペンハーゲンでのCOP15(第15回気候変動枠組条約締約国会議)に望むが…。COP15を中心としたドキュメンタリー映画。文字通りに国土を守るために働く大統領という姿勢に素直に感動出来る。最大の効果を生むための妥協点を見つけて行く政治家としての姿もリアル感があるし、COP15での駆け引きも緊張感がある。その後の気候変動、各国の努力不足、そしてナシード自身が2012年にクーデターによる大統領辞任という事態を考えると、未来は明るくないが。少なくともこの映画には勇気づけられる。
