電子竹林:Blog

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「晴天の霹靂」

劇団ひとり監督原作。マジックバーで働くサエないマジシャンの轟晴夫(大泉洋)の元に、10年以上連絡がない父親の正太郎(劇団ひとり)がホームレスとして死んだという連絡が届く。父親の段ボールハウスを訪ねた晴夫を稲妻が直撃し、晴夫は40年前にタイムスリップしてしまう。そして晴夫は浅草で、父の助手をしていた母(柴咲コウ)と出会うが…。全体には感動物語で、劇団ひとりの仕事とすればエライとは思うけど、他の映画人の仕事と比べると雑さは目立つ。大泉洋のスタントなしのマジックシーンは頑張りは分かるけど、隠し芸大会じゃないんだからそんな所はどーでもいいし、逆にドヤ顔でマジック見せられても困る。物語もどこかで観たようなトコは多い。特に「異人たちとの夏」は強く連想させる。風間杜夫を出しているのでそんな事は承知の上なのだろうが、もうちょっとオリジナルな工夫があってもいい気がした。泣きの話の割には人物の描き方もちょっと薄い。悪くないにしても、全体にはもっともっと面白く出来た映画だと思う。特に最後のマジックは普通すぎて残念。ここは片岡鶴太郎+秋吉久美子ぐらいの名シーンに作れたと思うのに。

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