電子竹林:Blog

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「サーミの血」-Sami Blood-

アマンダ・ケンネル監督。1930年代、スウェーデン北部のラップランドで暮らす先住民族サーミ人の少女エレ・マリャ(レーネ=セシリア・スパルロク)は寄宿学校に通う。エレは成績もよく進学を望むが”あなた達の民族は脳が小さく、現代社会に適応できない”と断られる。ある時、スウェーデン人のふりをして忍び込んだ夏祭りでニクラスと出会うが…。スウェーデンの暗黒歴史、1930年代のサミー族への差別政策を一人の少女の視点から描く。サーミ人の血を引く監督の長編デビュー作。それだけに丁寧に、勇気を持って作られている感じを受ける。大きな事件もなく坦々と展開するけど、その中で小さな差別が積み重なって心に重くのしかかってくるのが怖い。それはどこの国でも、誰の心にもありそうで余計に怖い。

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