電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「糸」

瀬々敬久監督。北海道・美瑛、平成元年生まれの漣と葵は中学生の時の花火大会で偶然に知り合うが、大人たちに引き離される。8年後、21歳になりチーズ工房で働く漣(菅田将暉)は、親友・直樹(成田凌)の東京での結婚式で葵(小松菜奈)と再会する。しかし、葵は投資会社社長の水島(斎藤工)と、漣は工房の先輩・香(榮倉奈々)と付き合っていた…。中島みゆきの1998年の曲がモチーフ、この手の企画モノ映画はイマイチ好きになれないのだが、これもそうかな。いいトコもあるのだけど、概ね平凡でどこかで見たようなエピソードの積み重ねで薄っぺらい。例えば、中学生の逃避行は「秒速5センチメートル」を連想させるが、あそこまでのエモーションを作るパワーはない。ディティールが薄いせいだと思う。平成史に沿っているが、911リーマンショック、311ぐらいなのか、もうちょっと盛り込んでよかったのに。街の風景や、モノでの時代の表現もイマイチ。役者は他に山本美月高杉真宙倍賞美津子、永島敏行とやたらに豪華なんだが勿体ない。

https://ito-movie.jp/