電子竹林:Blog

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「キネマの神様」

山田洋次監督、原田マハ原作。ギャンブル好きで借金まみれのゴウ(沢田研二)は、妻の淑子(宮本信子)、娘で会社員・円山歩(寺島しのぶ)、その息子のひきこもりの勇太(前田旺志郎)と暮らしていた。若い頃のゴウ(菅田将暉)は出水宏監督(リリー・フランキー)の下で働き、大女優の桂園子(北川景子)や食堂の淑子(永野芽郁)からも慕われ、自分の脚本「キネマの神様」の監督になる事も決まっていたが…。原田マハの原作未読、後であらすじ読むとかなり改変している。原作はゴウが映画評論で有名になり立ち直っていくようだけど、映画版はちょい無理があるし、ラストも予想通りでイマイチだなあ。個人的には面白いのは大船撮影所時代のトコだけだった。活動屋の細かいトコは面白いし、撮影所の雰囲気を残せておけるのは素晴らしい。撮影所はどこかの工場で再現したみたいだけど雰囲気は出てた(しかし大船撮影所跡地の鎌倉シネマワールドを三年で締めてしまったのは今でも残念)。原節子な目力のある北川景子は悪くない役だった。当初のゴウ役の志村けんが新型コロナで死去して、代役の沢田研二になったらしいが、ちょっとコロナに引っ張られすぎな感じはする。気持ちはわかるけど。あと、一番残念なのがゴウ作「キネマの神様」の脚本のネタがまるで面白くないトコなんだよなあ。使い古されたネタをここで出されても、もっと斬新なアイデアなかったのか。

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