電子竹林:Blog

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「銀河鉄道の父」

成島出監督、坂口理子脚本、門井慶喜原作。岩手県で質屋を営む宮沢政次郎(役所広司)は、長男・賢治(菅田将暉)に家業を継がせたがったが、賢治は農業大学、人工宝石、宗教と自由な道を進んでいた。やがて、二歳年下の妹トシ(森七菜)の病気をきっかけに、賢治は1924年自費出版で初の詩集「春と修羅」を刊行するが…。原作は第158回(2017年下半期)直木三十五賞受賞作、未読。宮沢賢治の父を主人公にする、という視点はなかなか面白いと思ったが、物語としては面白くなっていかなかった。ダメな子供を愛する父という、というのはいいのだが、なんか共感も納得もなかったかなあ。原作はこの辺は深いのかもしれないが、映画では伝わらなかった。ポイントであるはずのトシの臨終も、何か心に訴えるところがない。祖父の喜助(田中泯)も存在感はあるが、役どころとしては面白みがなかった。

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