電子竹林:Blog

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「悪徳の都」上 ☆- Hot Springs - Stephen Hunter

スティーヴン・ハンター 公手成幸訳 扶桑社ミステリー「極大射程」、「ブラック・ライト」、「狩りのとき」のボブ・リー・スワガーの父親、元海兵隊先任曹長アール・スワガーが主人公。硫黄島の戦功で名誉勲章を受けながら酒浸りの日。そこに野心家のガーランド郡検察官フレッド・ベッカー、元FBIの英雄D.A.パーカーが訪れ、ギャングが仕切るホットスプリング浄化のためのチームを編成をアールに頼む…。期待をはるかに上回る面白さ。時代背景の書き込みの上手さ、人物像の描き方、戦闘シーンの迫力、どれを取っても素晴らしい。今回はアールの父(つまりボブの祖父)の影の部分や、死の秘密の絡み方も巧み。面白かった。映画「バグジー」の主人公にもなったベン・"バグジー"・シーゲルと愛人のヴァージニア・ヒルが重要な役所だが、この二人以外はほぼ想像の人物らしい。