電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「キャンディマン」-Candyman-

ニア・ダコスタ監督。かつてのシカゴの公営住宅カブリーニ=グリーン地区では、鏡にキャンディマンと5回言うと殺人鬼が現れるという都市伝説があった。公営住宅が取り壊されから10年、アーティストのアンソニー(ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世)と、恋人のプリアンナ(テヨナ・パリス)は街の高級コンドミニアムに住んでいた。アンソニーは新作のためにキャンディマンの謎を探る事にするが…。1992年の同名作品(クライヴ・バーカー原案)のリメイク。オリジナルには2、3の続編があるが(未見)、それとは多分つながりがなく1だけを前提にした続編という作りに近い。面白いのはオリジナルが、黒人の殺人鬼の都市伝説を白人女性が追う、という構図なのに、今回は黒人男性アーティストを主人公にした物語で、Black Lives Matterな社会性も出しているのがいい。そういえば、1992年の前作の時、トイレに行ったらすべての鏡に「キャンディマン、キャンディマン、キャンディマン、キャンディマン、キャンディマン」と書いてあったのを思い出した^^

https://www.universalpictures.jp/micro/candyman

「燃えよ剣」

原田眞人監督、司馬遼太郎原作。江戸時代末期、黒船の来航により佐幕派と討幕派の対立していた時代。武州多摩の農家生まれの土方歳三(岡田准一)は、近藤勇(鈴木亮平)、沖田総司(山田涼介)たち同士とともに京へ上り、芹沢鴨(伊藤英明)を局長に新選組を結成するが…。長い原作を2時間半にきっちり納めている。原田眞人らしい重厚で丁寧な作り。前半の方が丁寧で、戊辰戦争からはちょっと端折った展開か。原作も前半はそれなりに覚えているが、後半の記憶はかなり曖昧なんだが。まあ歴史に興味があれば面白く観られるだろうけど、それ意外は岡田准一ファンぐらいにしかお勧め出来ないかな。お雪は柴咲コウだけど、くらやみ祭りの佐絵は無し。岡田以蔵役の村上虹郎は出番少なかった。山崎烝役の村本大輔は目つきが悪くてちょっと面白い。しかし、歴史ものとしてはまあ面白いけど、時代劇はみんな司馬遼太郎史観だってのも残念だな。

http://moeyoken-movie.com/

「最後の決闘裁判」-The Last Duel-

リドリー・スコット監督。1386年、百年戦争中のフランス。騎士カルージュ(マット・デイモン)の妻マルグリット(ジョディ・カマー)が、カルージュの旧友ル・グリ(アダム・ドライバー)に乱暴されたことから、決闘裁判に判断が委ねられる事になるが…。「羅生門」「藪の中」な話とは聞いていたが、なるほど、三人の視点から物語は語られるが、ホントの物語の中心は女性なのか。そしてMeTooな物語。周りの人々の反応もいろいろ現代的に感じたり、かなり社会派な作りになってる。作りはリドリー・スコットらしい荘厳さ、決闘場面はかなりの迫力と細かい描写。14世紀のパリの風景もちょっと面白い。エリック・ジェイガ―の同名本が原作となっているが、原案、設定ぐらいで物語は完全にオリジナルだと思う。しかし、この本があったから、細かい描写が可能になったんだろうな。

https://www.20thcenturystudios.jp/movie/kettosaiban.html

「DUNE デューン 砂の惑星」-Dune-

ドゥニ・ビルヌーブ監督、フランク・ハーバート原作。人類が宇宙帝国を築いていた西暦1万190年、貴重な香料メランジの唯一の生産地である砂の惑星デューンことアラキスを、レト・アトレイデス公爵(オスカー・アイザック)が治める事となり、愛妾ジェシカ(レベッカ・ファーガソン)、その息子ポール(ティモシー・シャラメ)とともに移り住む。しかし、皇帝とハルコンネン男爵(ステラン・スカルスガルド)の陰謀により攻撃を受け、ポール、ジェシカは剣術師範アイダホ(ジェイソン・モモア)とともに逃走、砂漠の民フレーメンの部族長スティルガー(ハビエル・バルデム)、チャニ(ゼンデイヤ)たちに助けられるが…。原作は体に染み込んでいるので、物語は素直に入ってくるが一般人ではどうだろう。多分、面白いと思うのだが。圧倒的な絵作りの美しさはドゥニ・ビルヌーブらしい素晴らしさ。有名な見せ場はそのまま出て来て、それぞれ印象的。ハンター・シーカー、サンドワーム、スティルスーツ、オーニソプターなどもイメージ通り。ただ、ゴム・ジャッバールの試練の苦痛箱はなんかデザインがショボい気がした。なぜか宇宙協会、ナビゲーターは出てこないのだが、これは複雑になるから端折ったのか。「恐怖は心を殺すもの」の名台詞は子供の頃から自分の心に刻まれているなあ、と感じた。

https://wwws.warnerbros.co.jp/dune-movie/

「プリズナーズ・オブ・ゴーストランド」-Prisoners of the Ghostland-

園子温監督。ヒーロー(ニコラス・ケイジ)は、相棒サイコ(ニック・カサベテス)とサムライタウンでの銀行強盗に失敗。サムライタウンの裏社会ボス、ガバナー(ビル・モーズリー)のもとから逃げ出したバーニス(ソフィア・ブテラ)を連れ戻す様に命じられ、爆弾付きのボディースーツを着せられる。そしてゴーストタウンへやってくるが…。園子温のハリウッドデビュー作という事で、ご祝儀的に観てみたがこれはダメだなあ。園子温に予算があっても無駄に使うし、ニコラス・ケイジもまったく無駄使いな配役。まったく観る必要なかったなあ。「映画 みんな!エスパーだよ!」ぐらいダメかな。海外でもアクションで人気ある坂口拓も出ているが、役としてはパッとしない。その他、栗原類、渡辺哲も出ているが出てるだけ。8:14分の時計みても、何の時間かわからない人は海外で多数かもねえ。主張としてほとんど意味感じられないし。

https://www.bitters.co.jp/POTG/

「キャッシュトラック」-Wrath of Man-

ガイ・リッチー監督。LA、現金輸送車のフォルティコ・セキュリティに、Hことパトリック・ヒル(ジェイソン・ステイサム)が新人としてやってくる。ブレット(ホルト・マッキャラニー)、ボーイ(ジョシュ・ハートネット)、デイナ(ニアム・アルガー)たちは成績ギリギリ合格のHを見くびっていたが、ある時、強盗の襲撃に高いスキルを見せる。一方、元軍人のジャクソン(ジェフリー・ドノバン)、ジャン(スコット・イーストウッド)たち一団がブラックフライデーの大金を狙う計画を立てていたが…。2003仏映画「ブルー・レクイエム」のリメイク、未見。ガイ・リッチーの中でも重厚感があって、出だしからのHの謎だらけでの引っ張り方がかなり上手い。役柄としてはジェイソン・ステイサム向けの映画。ジョシュ・ハートネットとか、最後には活躍するのかと思ってたら意外にしょぼい。クリント・イーストウッドの息子スコット・イーストウッドは、「スクランブル」などそれなりに主演しているけどパッとしない感じがしていたが、今回の悪役ぶりは印象的だった。

https://cashtruck-movie.jp/

「TOVE トーベ」-Tove-

ザイダ・バリルート監督。1944年フィンランドトーベ・ヤンソン(アルマ・ポウスティ)は、有名で厳格な彫刻家の父(ロベルト・エンケル)の元を離れ、一人アトリエで暮らし始める。また政治家アトス・ヴィルタネン(シャンティ・ルネイ)と交際していたが、舞台演出家ヴィヴィカ・バンドラー(クリスタ・コソネン)と出会い惹かれていく…。ムーミンの誕生秘話みたいな事を期待していると残念かもしれない。フィンランドの戦中戦後の社会、女性の芸術家の立場、同性愛などがメインになってくる。実話ベースであるので、全体には淡々と進んで盛り上がりには欠ける。個人的には嫌いじゃないが興味ない人には余計退屈な印象を受けるかも。トーベの人生については、埼玉のムーミンバレーパークでの知識が結構あったから素直に観られた。

http://klockworx-v.com/tove/