電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)」

永岡智佳監督。函館にある斧江財閥が持つ土方歳三にまつわる日本刀を盗むという、怪盗キッドからの予告状が届く。コナン(高山みなみ)、服部平次(堀川りょう)たちも剣道大会のために函館にいたが、胸に十文字の切り傷がつけられた遺体が函館倉庫街で発見される…。いろいろと盛り込みすぎだけど、最近ではマシな方かなあ。出だしで、設定は「ゴールデンカムイ」のパクリか、と思ったが、まあまあな展開。怪盗キッドの正体の謎から、さらに新人物の暗示まで、どれだけ風呂敷広げるんだ、って気もした。あと、毛利蘭の髪型かわったの?最初、誰だか分からなかったよ。観客、半分ぐらいは50代以上…、年寄り向けの映画が無いのか??

https://www.conan-movie.jp/

「ストリートダンサー」

レモ・デソウザ監督。英国ロンドン、インド系のサヘージ(バルン・ダワン)が率いるヒップホップダンスグループ「ストリートダンサー」、パキスタン系女性イナーヤト(シュラッダー・カプール)率いる「ルール・ブレイカーズ」はライバル同志。イナーヤトはレストラン店主ラーム(プラブ・デーバ)が路上生活者に食事を無料提供しているのを知り、優勝金10万ポンドのダンスバトル「グラウンド・ゼロ」に参加することを決意する。一方、サヘージは仲間と別れ、英国の名門グループ「ザ・ロイヤルズ」に加入し、グラウンド・ゼロに挑むが…。ダンスバトルもので、1984年の映画「ブレイクダンス」を意識しているのを随所で感じられる。ダンスはまあまあだけど、ダンスとしては個性的なのは少なかったな。1984年のブーガル・シュリンプみたいな斬新なのが観たかった。インドとパキスタンという構図は、最近のインド映画の中では面白いものだが、独立したんだからインドとパキスタンが協力すれば英国より強い、という図式は痛快。

https://spaceboxjapan.jp/streetdancer/

「インフィニティ・プール」-Infinity Pool-

ブランドン・クローネンバーグ監督。スランプの作家ジェームズ(アレクサンダー・スカルスガルド)と資産家の妻エム(クレオパトラ・コールマン)は、高級リゾート地の孤島へバカンスにやって来る。ある日、二人はガビ(ミア・ゴス)とその夫バウアー(ジャリル・レスペール)と知り合い、禁止されている敷地外へ出かけるが、そこは罪を犯しても自分のクローンを身代わりにできるというルールがあった…。クローネンバーグの息子ブランドン・クローネンバーグによる三作目。父親の狂気なグロさと違った、奇妙な世界観と暴力性を持っている。クローンに対する感覚が主題になるとこがかなりSF的で個人的には面白かった。クローネンバーグというよりは、デイヴィッド・リンチっぽさを感じた。中盤でもなかなか展開が読めない物語がいい。R18は、しょうがないか。

https://transformer.co.jp/m/infinitypool/

「美と殺戮のすべて」-All the Beauty and the Bloodshed-

ローラ・ポイトラス監督。写真家ナン・ゴールディンの反省、また彼女が医療用麻薬オピオイド蔓延の責任を追及する活動を追ったドキュメンタリー…。ヴェネツィアで金獅子賞、アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞Netflixの「ペインキラー」でパーデュー製薬、サックラー家、オピオイドオキシコンチンの話は知っていた。最近でも美術館が寄付拒否したニュースを読んでいたが、背景にナン・ゴールディンの活動がこれほどあったとは、知らなかった。なかなか面白い。また、美術館での講義活動が、その場にあっていてインスタレーションみたいなのも流石にアーティストと思い、興味深い。

https://klockworx-v.com/atbatb/

「ゴーストバスターズ フローズン・サマー」-Ghostbusters: Frozen Empire-

ギル・キーナン監督。真夏のNY、海からの現れた寒波で街は氷に覆われてしまう。ゴーストバスターズのフィービー(マッケンナ・グレイス)、その兄トレヴァー(フィン・ウルフハード)、母キャリー(キャリー・クーン)、義父となった元教師ゲイリー(ポール・ラッド)たちは元凶がデス・チルだと突き止めるが…。前作「ゴーストバスターズ アフターライフ」で面白さが復活したように見えたシリーズも、なんか前に戻ってしまった。それぞれのキャラの面白さは無く、人も多すぎ。ビル・マーレイダン・エイクロイドを無駄に出しているのがいけない。ゲイリー、ラッキー、ポッドキャストのキャラも面白みがなくなっているのが残念。唯一アクセントになりそうだった、少女の霊メロディ(エミリー・アリン・リンド)の扱い方も平凡だった。

https://www.ghostbusters.jp/

「あの夏のルカ」-Luca-

エンリコ・カサローザ監督。北イタリアの港町ポルトロッソ、海に住むシー・モンスターと呼ばれる種族の少年ルカ(ジェイコブ・トレンブレイ)は友人となったアルベルト(ジャック・ディラン・グレイザー)と共に人間の世界へ入る。ベスパに魅了された二人は、ジュリア(エマ・バーマン)と知り合い、あるレースに出ることになるが…。ピクサー、ディズニーの割には地味な公開なのは、コロナで公開が延期されたせいだろうか。人魚の話だけど、最近のピクサーに多い人種や文化の差のメタファーになっている点は興味深い。それを使ったラストへの盛り上げは素晴らしい。でも、地味といえば地味。イタリア人監督で、イタリアが舞台で、すごくイタリアしているのがいい。イタリアといえばパスタとベスパという単純さは嫌いじゃない。ラストを無理やりレースにしているトコが力技で楽しい。

https://www.disney.co.jp/movie/luca

「オッペンハイマー」-Oppenheimer-

クリストファー・ノーラン監督。第2次世界大戦中、理論物理学者のJ・ロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィ)は、米政府による核開発マンハッタン計画の原爆開発プロジェクトの委員長に任命される。オッペンハイマーは妻キャサリン(エミリー・ブラン)と共に、陸軍将校グローヴス(マット・デイモン)が進めるニューメキシコ州ロスアラモスの研究所に移り、アーネスト・ローレンス(ジョシュ・ハートネット)たちと核爆弾の開発を進めるが、やがて海軍将校ルイス・ストローズ(ロバート・ダウニー・Jr.)と対立していく…。カイ・バード+マーティン・J・シャーウィンによるノンフィクション「『原爆の父』と呼ばれた男の栄光と悲劇」が下敷き、未読。日本人の感情としてはひっかかる部分はあるが、葛藤と対立もうまく描けた伝記映画ではある。レッドパージや、大戦から冷戦の流れ、水爆開発などの背景の知識は必要か。他のクリストファー・ノーラン作品とは違う、理解するための難しさを持っているかもしれない。本作をノーランのベストという意見もあるが、ノーランの中では平凡な気がするが、どうだろうか。自分のマンハッタン計画の知識ではW.ボーデンが最も悪人な印象だったが、もっと複雑だなあ。オッペンハイマーとの対立はグローヴスが中心だった。ちょっと出てくる、ゲーテル、アインシュタインファインマンとか嬉しい。

https://www.oppenheimermovie.jp/