電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「百花」

川村元気監督脚本原作。レコード会社に勤める葛西泉(菅田将暉)、妻の香織(長澤まさみ)は妊娠中。泉の母、百合子(原田美枝子)はピアノ教室を営んでいたが、認知症を発症。また、百合子の過去の事件から、泉と百合子の間には溝があったが…。認知症の話がメインになって、過去の事件はなんか曖昧な感じ、面白味は薄い。原作ではどうなんだろ。全体には平凡な物語になってしまっている。初監督としてはダメかなあ、原作からしてそうなんだろうなあ。原田美枝子、いいんだけどね。もったいない。浅葉(永瀬正敏)は、魅力がない存在で冴えなかった。

https://hyakka-movie.toho.co.jp/

「ビースト」-Beast-

バルタザール・コルマウクル監督。母親を亡くしたばかりの家族、父ネイト(イドリス・エルバ)、娘メア(イヤナ・ハリー)とノラ(リア・ジェフリーズ)の三人は、母と出会った地の南アフリカへ旅行に出かける。三人は旧友で現地の生物学者マーティン(シャルト・コプリー)とサバンナへ出かけるるが、そこで凶暴なライオンと遭遇する…。アイスランドの監督、いままでの作品ではサバイバルな展開が上手い。この映画もライオン・パニック映画と言えるような内容。流れはストレートではあるが次々と繰り出される難関で、スピード感ある展開がいい。悪役のライオンに同情の余地があるのもいいし、結末もいい。親子関係もうまく描いている。

https://www.universalpictures.jp/micro/beast

「シーフォーミー」-See for Me-

ランドール・オキタ監督。元スキー選手のソフィ(スカイラー・ダベンポート)は、いまは視覚障害者。ペットシッターをしながら、自分の障害を逆手にスマホで親友の助けを借りながら金品を盗んでいた。ある人里離れた豪邸での仕事中、武装した強盗が侵入し金庫を破ろうとする。ソフィは視覚障害者サポートアプリ「シーフォーミー」のケリー(ジェシカ・パーカー・ケネディ)に助けを求めるが…。盲目の少女に強盗っていうと「暗くなるまで待って」を思い出すのだが、想像を超えた展開。主人公がそもそも目が見えないのに一人でコソ泥をやっているって設定がすごい。「ドント・ブリーズ」みたいなヒネリの凄さ。その設定はいいし、スマホの利用の仕方も面白いし。しかし、結末までこんなんでいいの、って展開で驚かされる。うーむ、だからイマイチ、マイナーな公開なのだろうか?役者が本当に視覚障害ってとこは偉い、さすがに海外は進んでいる。

https://klockworx-v.com/seeforme/

「この子は邪悪」

片岡翔監督。心理療法室の院長・窪司朗(玉木宏)の一家は、かつて交通事故により、司朗は足に後遺症が残り、妹は顔に重度のやけど、母は昏睡状態、長女の花(南沙良)は心に深い傷をおうことになった。母の心神喪失の原因を探っていた四井純(大西流星)は、花と知り合い仲良くなっていく。そして、花の母が突然、目を覚まし家に帰ってくることになるが…。「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2017」準グランプリ作品の映画化。最初面白そうな設定かと思っていたんだけど、そこから物語が展開していっても、先が無くてまったく深みがない。全体にぼんやりとしたサイコスリラー感だけで終わってしまった印象。これはもっと面白くなったと思うのだけどな。催眠療法というところも面白みを減らした要因でもある気がする。

https://happinet-phantom.com/konokohajyaaku/

「さかなのこ」

沖田修一監督、さかなクン原作「さかなクンの一魚一会 まいにち夢中な人生!」。ミー坊(のん)は子供のころからの魚好き、母ミチコ(井川遥)はそんなミー坊を見守っていた。高校生になり幼馴染のヒヨ(柳楽優弥)のほか、なぜか不良の総長(磯村勇斗)、他校の籾山(岡山天音)と仲良くなっていく。一人暮らしを始め、ある偶然からモモコ(夏帆)と暮らすことになるが…。さかなクンの自叙伝の映画化、原作は未読。かなり脚色しフィクションを織り込んでいる気がするけど、それは沖田監督によるものかは分からない。でも、物語的には結構面白く、テンポよくエピソードもいい。のんは、最初からサカナくんに見えるなあ。のんを抜擢したのが成功の半分ぐらいを占めている気がする。全体には、能天気な人生に見えるのだが、実はオタクな人間、ADHDな人間の生きづらさが裏に見え隠れして、そんな人たちへのエールに見えるかも。

http://sakananoko.jp/

「ブレット・トレイン」-Bullet Train-

デビッド・リーチ監督、伊坂幸太郎原作「マリアビートル」。レディバグ(ブラッド・ピット)は東京発の超高速列車に乗り込みブリーフケースを盗むという仕事を請け負う。それは簡単な仕事のはずであったが、列車にはロシアンマフィアであるホワイト・デス(マイケル・シャノン)の息子を保護したタンジェリン(アーロン・テイラー=ジョンソン)とレモン(ブライアン・タイリー・ヘンリー)、息子を殺された殺し屋キムラ(アンドリュー・小路)、キムラを利用しようとするプリンス(ジョーイ・キング)、メキシコの殺し屋ウルフ(バッド・バニー)たち殺し屋ばかりが乗り合わせていたが…。原作はまあまあ好き。登場人物の配置は同じだが、印象はかなり違うかな。そもそも主人公からして違うけど、その改変は成功している。「グラスホッパー」 の映画化より成功していて、殺伐とした中のシャレた殺し屋の面々は面白い。原作と比べると映画の方がテンポよくて好きかも。伊坂幸太郎の小説を上手く全世界向けの映画にしたなという印象。ヘンな日本表現は多いが、ま、デフォルメされた日本ってのはこんなもんでしょう。真田広之は最後に美味しいところをもっていくなあ。

https://www.bullettrain-movie.jp/

「異動辞令は音楽隊!」

内田英治監督。捜査一課のベテラン成瀬司(阿部寛)は、認知症の母・幸子(倍賞美津子)と二人暮らし。離婚した元妻と暮らす娘の法子(見上愛)が幸子を気遣っていた。成瀬は高齢者を狙ったアポ電強盗事件で強引な捜査を坂本(磯村勇斗)と繰り返し、広報課内の音楽隊への異動させられる。そこは、トランペットの来島春子(清野菜名)、刑事課志望のサックス坂本(磯村勇斗)、ドラムの広岡(渋川清彦)と覇気のない隊員ばかりだった…。「ミッドナイトスワン」の内田監督のオリジナル脚本ってとこがポイントか。強面の阿部寛が音楽隊に飛ばされる、ってまあタイトルから想像するそのままな展開。だけど、それぞれのキャラは悪くない、エピソードはいいし、清野菜名、渋川清彦の脇役もいい感じ。渋川清彦はさすがにドラムが上手い。唐突にLAUGHIN' NOSEを入れてくるのなんでだ?久しぶりに聴いた。まあ、全体に普通ではあるけど、ちゃんと出来ている映画ではある。

https://gaga.ne.jp/ongakutai/