電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「母との約束、250通の手紙」-La promessa dell'alba-

エリック・バルビエ監督、ロマン・ガリー原作「夜明けの約束」。ユダヤポーランド人のニーナ(シャルロット・ゲンズブール)はフランスへ移住、仕立服店を開き一人で息子ロマン(ピエール・ニネ)を育て上げる。作家としてロマンが成功する事を信じるニーナだが、ドイツではナチスが台頭、やがてロマンは自由フランス軍に参加するが…。1980年に拳銃自殺した作家ロマン・ガリーの自伝映画。読んだことない人。未見だが1970年に「Promise at Dawn」というタイトルで米国で映画化されているみたい。二時世界大戦直前のフランス、そのユダヤ系移民、さらに自由フランス軍と要素としては面白くなりそうな背景なんだけど、なんかイマイチ。全体には子供をコントロールしまくる毒親とそれに翻弄されるダメ息子の話にしか見えないのが困る。まるで美談には感じられない。フランス人的な感覚ではわからないが。ゲンズブール「なまいきシャルロット」 の時代から随分と遠くへ行ってしまったもんだと思った。

https://250letters.jp

「影裏」

大友啓史監督、沼田真佑原作。医薬品会社へ務める今野秋一(綾野剛)は、東京から岩手へ転勤する。秋一は同僚の日浅典博(松田龍平)と親しくなり、趣味の釣りを一緒に楽しんだりしたが…。原作は短編で第157回芥川賞。文学もので大友啓史が監督ってのは無理あるでしょ、と思ってたが、まあその通り印象かなぁ。短編なせいかエピソードは薄め。そもそも、最初の筒井真理子からの展開は原作通りなのだろうか、ちょっと違和感ある。筒井真理子は味があって出だしとしてはいいんだけど。松田龍平はどこかヘンな不気味さあるけど、綾野剛はいつもの前髪に頼った演技。そして綾野剛の全裸、半裸シーンがやたらに多いのはかなり違和感あった。中村倫也の出番は意外によかった^^。結局はタイトルでもある"人を見るときは一番暗い所を見ろ”っていう「影裏」の意味には、上っ面しか到達出来てない感じだなあ。原作読まねば。

https://eiri-movie.com/

「ヲタクに恋は難しい」

福田雄一監督。BL好きの隠れ腐女子・桃瀬成海(高畑充希)はオタばれで退職、転職先で幼なじみの重度ゲームオタク・二藤宏嵩(山崎賢人)と再会。オタク同士の二人は付き合う事になるが…。評判があまりに悪かったが、そこが逆に興味を引く。まあ、自分の聖域をパロディ化される怒りは分からないでもないけど、それほどはヒドくないかな。基本的にはギャグはつまらないし、ミュージカルの意味は薄い(そもそもスコアがかなり悪い)。それでも高畑充希だけは頑張っているし、それなりに面白いとは思った。オタク=キモいと言う構図でもないし。コスプレとか版権関係のクリアは大変そうだが、クレジットを見るかぎりではちゃんとやっていた。福田雄一も意味なくムロツヨシ佐藤二朗を出すのはやめた方がいいのに。先輩の樺倉(斎藤工)、花子(菜々緒)も中途半端だったな。ちょっとだけネタバレになるが、ハワイ撮影の準備でゴタゴタの展開していったら、ハワイで大団円となるのが筋だと思ったが、そーならないのに驚いた。ま、原作もあるだろうけど…予算不足か?

https://wotakoi-movie.com/

「1917 命をかけた伝令」-1917-

サム・メンデス監督、ロジャー・ディーキンス撮影。1917年4月、第一次世界大戦のフランス西部戦線。連合国・英国軍のスコフィールド(ジョージ・マッケイ)とブレイク(ディーン=チャールズ・チャップマン)の二人は、エリンモア将軍(コリン・ファース)からの命令を受け前線へ向かう。メッセージを届ける先は、1600人のデヴォンシャー連隊のマッケンジー大佐(ベネディクト・カンバーバッチ)であり、そこにはブレイクの兄もいた…。ワンカットの色物、そんなのでアカデミー賞なのかと思っていたが、実際に見てやっと凄さが分かった。二人の伝令だけをひたすら追いながらの展開。それでもスピード感あり、メリハリあり、ドラマ性も強い。緩急あるエピソードが巧みで魂が揺さぶられるよう。単にスティディカムで追いかけた映像でもなく、カメラがどう使って動いているいるのかまったくわからないトコが何箇所か。カメラはARRIが新規開発したALEXA Mini LFみたい。最近では「ウトヤ島、7月22日」もワンカットだがレベルが違う撮影技術。何しろ見やすいのに臨場感があるという事に驚く。フォーカスコントロールも綺麗にしつつフレームも最適なところに収めている。ライティングもアベイラブルかと最初は思ったが、かなり綿密にコントロールされてる。とくに夜のシーン、あそこの美しく恐ろしい陰影の作り方には心底、感動した。しかしカットの繋ぎ方はヒッチの「ロープ」の時代とあまり変わらない所にホッとしたりもする。1917年というだけでドコとドコがドコで戦っているのか説明なしで始まるが、これを機会に「西部戦線異常なし」も観て欲しいもんだなあ

https://1917-movie.jp/

「嘘八百 京町ロワイヤル」

武正晴監督、足立紳脚本。大阪・堺の古物商・小池則夫(中井貴一)は、今は京都で店を開いていたが、そこに橘志野(広末涼子)が古田織部の幻の茶器「はしかけ」に関する相談にくる。また古美術商・嵐山堂の二代目・嵐山(加藤雅也)、鑑定家・億野(竜雷太)、陶芸王子・牧野(山田裕貴)の番組で、陶芸家・野田佐輔(佐々木蔵之介)は個展をけなされるが…。「嘘八百」の続編、監督、脚本は「百円の恋」と同じで期待あり、主要メンバーも同じ。前作と面白さも同じレベルを保ってる。コンゲームとしてはちょっと弱いけど勧善懲悪でいい話だし、テンポもよくいい感じ。いかにも正月の日本映画らしい出来になっている。役者も広末涼子がマドンナ的にゲスト的に加わっているというのも正月映画っぽい。小池の娘いまり(森川葵)、野田の息子・誠治(前野朋哉)なども脇役固定メンバーの使い方としては面白い。このレベルでシリーズ化できればいいのだが、ネタが続くかなあ。舞台も大阪から古田織部ゆかりの京都へ変えているけど、あんまりご当地らしさは出ていないかな。ご当地、古美術、贋作のネタにマドンナが加わればいいシリーズになるかも。

https://gaga.ne.jp/uso800-2/

「プロジェクト・グーテンベルク 贋札王」-無雙 Project Gutenberg-

フェリックス・チョン監督。偽札犯レイ・マン(郭富城/アーロン・クォック)はタイの刑務所から香港警察へ移送、ホー警部補(キャサリン・チャウ)による取り調べが始まるが美術家ユン・マン(張静初/チャン・チンチュー)により保釈される。90年代、レイはカナダで画家を目指していたが、贋作に手を染め、やがて「画家」と名乗るン・フクサン(周潤發/チョウ・ユンファ)により米ドルの偽造を始めたが…。第38回香港電影金像獎で作品賞、監督賞など。チョウ・ユンファ主演では見ない訳にはいかない。登場人物多く、時間も交差して、さらに嘘と偽物入り混じった複雑な構成。話を整理しながら観るの大変だけど 、主要俳優が分かっているなら、そこに注目していれば無問題。ある有名映画に似たとこあるし、「ドラッグウォー 毒戦」 も連想させる。結構好きな映画だな。最後はちょっと泣かせる。チョウ・ユンファは64歳と思えないエネルギー。アーロン・クォックも「コールド・ウォー 香港警察二つの正義」の時より芸達者。チャン・チンチューも「オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁」の時より幅広い演技だな。

http://www.gansatsuou.com/

ストリップ映画個人的ベスト5・ワースト3

「ハスラーズ」 公開記念で、ストリップ映画個人的ベスト5・ワースト3を作ってみたが、ベストの「カルメン故郷に帰る」は不動だなあ。日本初のカラー映画がストリッパー高峰秀子って凄すぎないか。保守的な世界を背景にして文化を描く手腕も見事。ワーストも不動の「死霊の盆踊り」。

ストリップ映画個人的ベスト5

ストリップ映画個人的ワースト3

  • 1) 「死霊の盆踊り」もう勘弁してくださいと謝りたくなる
  • 2) 「でべそ」鶴太郎の演技が力みすぎ
  • 3) 「素顔のままで」デミー・ムーアはいいが脚本が雑すぎ

普通

未見