電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

Arch-

「結婚式教会の誕生」

五十嵐太郎。建築史が専門の著者が、建築としての結婚式教会(非信者の結婚式だけを行うための教会)に興味を持った事から、それに追求していって結果的に面白い日本文化論になっている。結婚式教会を保有するブライダル企業は、もともと戦後に登場した冠婚葬…

「ル・コルビュジエ展~建築とアート、その創造の軌跡」

森美術館。絵画は目新しかったし、建築との関係性は分からないでもないがあんまり面白くない。その他の立体模型は見応えあったし、映像作品はコルジュジエ自身やCGなど豊富で結構面白かった。近代建築の五原則(ピロティ、屋上庭園、自由な平面、水平連続窓、…

「パラレル・ニッポン 現代日本建築展 1996-2006」

東京写真美術館。過去10年に竣工した代表的な建築112作品を写真で展示。写真でどこまで建築を表現出来るかというと、限界がある。奇麗に写りすぎているもの、実物じゃないと感覚が分からないものなど。西沢立衛「ウィークエンドハウス」、藤森照信「高過庵」…

「前川國男建築展 モダニズムの先駆者生誕100年」

東京ステーションギャラリー。まとめて観ると戦前から戦後復興、経済成長の背景と前川國男の歴史が分かって面白い。ル・コルビュジエ作「ガルシュの家」に衝撃を受けた初期の方が個人的好み。江戸東京たてもの園にある、前川國男建築邸が一番好き。この終了…

「古民家に暮らす」

「骨董市で家を買う」(id:zom-1:20051027#p3)が中途半端だったので、なんとなく古民家の本を続け読んでみる。移築した民家、民家感覚の店、土間や畳や障子など各部分のエッセイ、後半1/3は古民具図鑑と骨董店ガイド。写真が美しい。NPO古材バンクの会(http:/…

「骨董市で家を買う-ハットリ邸古民家新築プロジェクト」

服部真澄。「龍の契り」(未読)などの著者が、骨董市で家を買い、移築する体験談。小説家としての面白い視点には欠ける。古民家の魅力は十二分に分かるが、専門知識も無いし取材不足で細部の面白さは無い。奥さんのキャラクタが面白いぐらいか。建築的には計…

「9坪ハウス展/子どもと暮らす9坪ハウス」

D-秋葉原テンポラリー。狭小住宅の中でも、9坪ハウスは面白い展開を見せているので注目している。その歴史、新作「こどもと暮らす9坪ハウス」の発表、「9坪ハウス」コンペ2005受賞作品、SE構法(http://www.ncn-se.co.jp/)など。内容は面白いのだけど、展示の…

「ジャン・プルーヴェ展/機械仕掛けのモダン・デザイン」

D-秋葉原テンポラリー。フランスの建築家/デザイナーのジャン・プルーヴェ、家具、組立住宅、建築部材約、建築模型、図面など。ル・コルビュジエ、シャルロット・ペリアンと関係あったようだが、共通したシンプルさと機能性を感じる。会場のD-秋葉原テンポラ…

「建築家 清家清展」

松下電工汐留ミュージアム。2005/4/8に亡くなった清家清。まず代表作「私の家」(1954)の原寸大模型がいい。原寸大で中まで入れると色々と分かる事がある(住むのが一番いいのだけど)。シンプルで機能的な作りが、江戸東京たてもの園(http://tatemonoen.jp/)の…

「象を飼う」

村松伸。国立の林雅子設計の中古住宅に出会い購入した建築史家の著者。象を飼うが如く労力と情熱を傾ける中古住宅再生の物語。安易なスクラッチ&ビルドを否定し、住宅とはケアしながら住みつづけるという姿勢は共感するのだけど、実際の楽しみも苦しみも具体…

「あなたのマンションが廃墟になる日-建て替えにひそむ危険な落とし穴」

山岡淳一郎。マンションの建て替えにより住戸を失う人たち、稲毛海外三丁目団地、神戸の被災マンションの建て替え問題を具体例に日本の住宅問題を描く。主な主張は"スクラップ&ビルドは結局、高くつく"という一言。日本は1983年,2002年の法改正で建て替え推…

「お医者さんが書いた住まいの本」

服部芳樹(耳鼻咽喉科)、伊藤英門(建築家)。アレルギー(ダニ、花粉)、アトピー、シックハウスなどの病気を通して家を考える。ダニ、ホルムアルデヒド、花粉、建材、換気などの調査は詳しい。実践としては、自然素材の「ぎふの木の家」、太陽を有効利用するOM…

「間取りが語る」

間取りの会。「間取りの手帖」人気による、二番煎じの感じが強い。「…手帳」のしみじみとした俳句の様な味わいのコメントに比べると、イマイチ面白く無い。新潟少女監禁事件、坂本弁護士の間取りなどを一緒くたにするのも、不謹慎な印象。 http://www.amazon…

「「いい家」が欲しい。」新装版

松川修三。「この本を読んでから建てよう」(id:zom-1:20050213#p)、「高気密住宅を拓く先覚者・先住人」(id:zom-1:20050321#p2)に続いて高気密、高断熱について調べる。住宅展示場では、家の性格を決定付ける「構造」「断熱」「依頼先」より、設備、インテリ…

「高気密住宅を拓く先覚者・先住人」

鵜野日出男。日本における高気密・高断熱住宅の先駆者たちとの対談集。カナダのエネルギー省が1990年に開発したR2000住宅の導入など、高気密、高断熱住宅に興味が出て読むが、問題はかなり複雑に感じてきた。

「この本を読んでから建てよう-防音断熱の秘密」

山本順三。「住宅設備・家電が危ない!」(id:zom-1:20050227#p2)で断熱の事をもうちょっと調べようと読み始める。著者は、セルロースファイバーによる断熱防音のZ工法を確立した人。話は床下、天井裏、壁の裏が中心。化学建材とシックハウス、建材とリサイク…

「住宅設備・家電が危ない!」

足立博(高性能住宅研究家?)。換気システム、エアコン、暖房などの住宅設備から空気清浄機、加湿器、浄水器、掃除機の家電までの問題点を解説。売るために不完全な機能を、無意味な新機能を売り込む企業側の問題を指摘、カタログの売り文句に騙されない賢い消…

「マンションの中に世界でたった1つの木の家(エコ・ハウス)を建てる」

麻生木綿子。アトピーに化学物質過敏症の家族、新築のマンションの中に低予算で理想の自然素材の家を作る奮闘記。抗菌グッズから一転、エコ指向と余りに極端な著者が、業者に騙されていないか、その素材の謳い文句に騙されていないか…と疑って読んでしまう。…

「9坪の家」

萩原修。「9坪ハウス狂騒曲」(萩原百合)は読んだが、その夫による9坪ハウス(http://9tubohouse.com/)スレミアオイハウスが出来るまでの本。増沢洵による自邸、最小限住宅の木造軸組に惚れ込んで行く過程も面白いし、やはり専門家だけあって内容も有る。でも…

「住まいの極意」

「辰巳琢郎の夢リフォーム」(id:zom-1:20040529)が静かに終了し、始まった新番組。リフォーム中心ではなくなったが、建物紹介というコンセプトは引き継いでいる。問題は出演者の田中律子。背景となる知識は皆無、建築やインテリアに対する興味もなさげ、コメ…

「団地再生計画/みかんぐみのリノベーションカタログ」

タイトル通り、老朽化した団地再生のための再生アイデア。その自由な発想には驚かされるし、意外にちゃんとした裏付けがあるのにも感心した。フルーツパーク、シイタケウォール、エクスチェンジ(住宅間にバルーン大屋根で大空間)、マーケット、バルーム(ベラ…

「世界の子ども部屋-子どもの自立と空間の役割」

北浦かおる。子供部屋が一家団欒の機会を減らし非行の温床となる、という個室批判の中、子供部屋の国際比較を始めた。アメリカ、 ベルギー、ポーランド、中国、日本。部屋の中身自体にそれほどの違いはないが、部屋の管理、叱り方、親の養育態度はかなり違う…

「マンション買って部屋づくり」

岸本葉子。3,40代独身女性がマンションを買うというエッセイはそれほど珍しくない。実際、読んでいて面白いのは、トホホ感あふれる不幸話、つまりは衝動買い、ローン地獄、住民トラブル、欠陥などなどだけどこの本は結構まとも。ソファ、セキリュティ、地震…

「辰巳琢郎の夢リフォーム」

「渡辺篤史の建もの探訪」に比べて、辰巳琢郎が住人や建物に媚びず、無愛想と服のセンスの悪さに驚く番組。 「辰巳琢郎のリフォーム夢家族」から放送時間とタイトルが変ったが内容はそのままだと思っていたら、提供が東京電力、Nationalに変って電化住宅が中…

「完成!ドリームハウス」

テレビ東京の同名番組(終了)に紹介された家をまとめた本。「渡辺篤史の建もの探訪」よりは平凡かもしれないが、あまり変な家は無い。番組で見たのがほとんどなのでそれほど新鮮さは無かった。 http://www.tv-tokyo.co.jp/dreamhouse/ http://www.amazon.co.j…

「渡辺篤史のこんな家で暮したい」読了

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062109913/ TV朝日「渡辺篤史の建もの探訪」↓から、特徴のある家をまとめている。 http://www.tv-asahi.co.jp/tatemono/ 以前読んだ「9坪ハウス狂騒曲」のスミレアオイハウス、光と風を考えた木造平屋棚橋邸が印…

「欠陥住宅-住宅は一生の買い物 建て主を泣かす欠陥住宅はもう、許さない」読了

NPO建築ネットワークセンター編著↓ http://www.kenchikunet.org/ 12の事例、欠陥住宅を生むパターン、主な注意などをうまくまとめているが、読みモノとしてはイマイチ魅力に欠けるかもしれない。日本での、産業としての建築の不健康さを実感する。 http://ww…

「帝国ホテル・ライト館の謎 - 天才建築家と日本人たち」読了

山口由美著。著者は建築が専門では無く、旅行情報誌のライターからホテルの業界紙で活動。絶対君主のライトをかばう元支配人林愛作の話、下田菊太郎案を剽窃疑惑等の影の部分の話が面白い。明治村のライト館を見直すと、また違った印象を持つかもしれない。 …

「建築家がつくる理想のマンション」読了

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062721473/ 泉幸甫著。泰山館、アパートメント傳(でん)、アパートメント鶉(じゅん)の建築家が語る、集合住宅作り。世界の古い集落に学ぶ、様々な人が住む場所、楽しく集まる小さな村のイメージ。語りがあっさりし…

メモ