電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

1989-01-01から1年間の記事一覧

1989年に劇場で観た映画リスト 183本

0103 「恋子の毎日」 40 0103 「ビーバップ・ハイスクール完結編」 75 0104 「八月の鯨」 77 0108 「ペーパーファミリー」 70 0108 「シニカル・ヒステリー・アワー」 70 0108 「さよなら子供たち」 73 0114 「チャイニーズ・ゴースト・ストーリ」 80 0114 …

「ニューヨークストーリ」

70点。第1話、スコセッシはペインティングの映像が刺激的、官能的だった。第2話、コッポラは子供の向けなのか、いま一つだった。第3話、ウディ・アレンは前半はかなり笑えて、昔のアレンを思い出せたけど、ラストはもうひとひねり欲しかった。3人の有名…

「大閲兵」

陳凱歌は「子供たちの王様」しか観てないけど、この人の撮る表情、風景はほんとにすばらしい。表情は個々の人間の個性を浮き彫りにしている。また、軍隊が風景のように捉えられているのが新鮮な視点だった。エンターテイメントでありながら、強い主張がある…

「生きるべきか死ぬべきか」

81点。ルビッチってこんなに凄い監督だとは知らなかった。こんなすばらしい監督の映画がもっと公開されないのは、ホントに不幸だと思う。テンポが現代的じゃないのも気にならない。とにかく面白かった。

「殺人に関する短いフィルム」

77点。この映画には2つの異なった死があるのだけど、その死に対する執拗なまでの接近のしかたは、なんなのだろう?この描写の丹念さは?この映画自体も恐いけど、こんな映画を作ってしまう監督はもっと恐い。「ゆきゆきて神軍」の時の、原一男に対する印象…

「仮面の中のアリア」

70点。オペラ版の「ロッキー」あるいは「夢の祭」の様な対決ストーリを予想していたが、その部分の盛り上げはうまくはなかった。つまらなくはないが、ラストの対決へ観客の興味をもっと引き付ける力が欲しかった。

「汚れなき瞳の中に」

72点。予告編では、「ネバーエンディング・ストーリー」のような少年ファンタジーを予想していたけど、実際はホラー、ファンタジー、サスペンス、推理ものと盛りだくさんだった。ちょっと詰めすぎという気もする。さりげないSFXの使い方は、嫌いでない。

「どっちにするの」

62点。中山美穂にあまり魅力を感じない。相手の風間トオルは、魅力ゼロだった。期待していた真田広之は、もっとうまく使ってほしかった。アイドル映画としてはいいのかもしれないけど、イマイチ。

「ツイスト&シャウト」

74点。全体的にはいい映画だった。ただ、堕胎のシーンの描写は、生理的にかなり辛いものがあった。当時の雰囲気を伝える音楽はやはりいい。この監督、「ペレ」といい、父子の関係にこだわっているようだ。

「ペットセメタリー」

69点。いいもの幽霊と奥さんの使い方が、中途半端で嫌いだった。もっと、おどろおどろしい恐怖感を予告では感じたのだが。精神にせまってくる恐怖がなかったのは、日本人のせいなのか?キリスト教文化圏での死者の復活に対する感じ方に、その答があるのかと…

「トラック29」

75点。感情移入していた視点の自我が、途中で失われてしまうこの驚きには愕然とした。生理的には嫌悪感を感じるのだけど、いい映画だと思う。頭が混乱する「ドグラマグラ」みたいな映画だった。ラストも、どう解釈していいのか?

「魔女の宅急便」

78点。ラストの離陸シーンは盛り上げるようによくできていたけど、私は最初の離陸シーンのほうが好き。「スター・ウォーズ」のワープのような、からだが震える感覚を味わってしまった。子供だけでなく、大人にも勧めたい映画。こんな映画に感動できるような…

「奇蹟」

73点。ジャッキーの悪役っていう新鮮な設定に期待してたのに、まったくの善玉、そのうえに人情話だったのがちょっと不満。しかし、“寅さん”的な人情話としてはよくできていて泣かせる。ギャグにいつもの切れとパワーが感じられなかったのは、香港映画らしか…

「メイフィールドの怪人たち」

69点。どうも面白くなかった。観るべきところは、トム・ハンクスだけだった。周りの怪人ぶりはちょっとはよかった。B級ホラーにしても、たいして笑えなかった。

「イタリア不思議旅」

77点。不思議な映画だった。現実と非現実の境界を旅しているような感覚がここちよく、映画にひきつけられた。今後にも期待がもてる監督だと思う。文明や革命にたいする皮肉な視点がバックにあるようだが…どうなんだろう?

「革命前夜」

72点。ベルトリッチらしい映画だと思う。青年の革命にたいする意識を、どうとらえていいのか、とまどってしまう。おもしろいのだけど、このテーマから突き放されたような感覚があまり好きではない。

「ザ・デプス」

70点。登場人物に面白みがかけているのが、致命的だった。ちょうど、「リバイアサン」と公開も重なってしまったのも不運。モンスターには、まったく面白みというか新鮮さがなかった。

「リバイアサン」

73点。まったくの海洋版「エイリアン」といった感じのストーリ。深海というシチュエーションが宇宙と同じ様な、単なる閉鎖的空間といった意味でしか使えていないところが、この映画の可能性を狭めている。嫌いではない映画だけど。

「ヘア・スプレー」

77点。ダンス映画、グラフィティものとしては、ちょっとはずれているけど、かなりおもしろかった。ただしアクが強いので、万人に勧められる映画じゃない。色んなステップが楽しかった。

「赤いコーリャン」

81点。すばらしい映画。この赤と緑の印象的な色彩が目に焼き付いている。ストーリーも印象的だし、テーマもしっかりしている。もっとメジャー公開して、沢山の人に観て欲しい映画。

「善人の条件」

69点。選挙運動のことなどまるで知らないから、そういう裏話としては面白かった。ちょうど、「マルサの女」における脱税、摘発の話などと同じように。しかし、ラストの方は、いささか偽善的なムードが鼻についた。選挙運動を手伝っていた学生の使い方が、ま…

「なまいきシャルロット」

77点。主人公の若さと魅力に圧倒される。また、ローティーンの感情の不安定感がうまくでていた。女の子なら誰でもある、一瞬の輝きをうまくとらえていたと思う。「アイコ16歳」で感じた輝きと曇りの同居を思い出させた映画。ちょっとしつこいが、曲もいい。

「子供たちの王様」

80点。タルコフスキーの様な、しっとりとしたすばらしい映像。この様な美しい映像で、文化大革命の総括を側面からやれるというのがすごい。この映画といい「芙蓉鎮」といい技術的にも、テーマ的にも、中国映画はすばらしいものが続々とでてきた。それだけに…

「ザ・フライ2」

72点。ほとんど意味がない映画だった。主人公の葛藤がほとんど感じられなかった。1を汚すような作品はやめて欲しい。

「上海ブルース」

80点。すばらしい!2回観たが、やはりいい。一回目はサリーイップの魅力で出来た映画だと思ったが、2回目ではディティールもちゃんとしているし、メロドラマとしてもすごい映画だと思った。この「上海之夜」という曲にも惚れ込んだ。

「せんせい」

63点。偽善的な香がして楽しめなかった。結局は大人のノスタルジー以外のなにものもなく、現実に対する逃避であり、解決策は何も提示してないと思う。子供はこれを観てどう思うのか聞いてみたい。

「モダーンズ」

72点。淡々としていて、盛り上がりに欠けていた。しかし、それが当時のパリの雰囲気を伝えているようで、嫌いではない。ヘミングウエイの存在が魅力的だったし、ラストも面白かった。

「死への逃避行」

70点。イザベラ・アジャーニの七変化というところばかりが印象にある。彼女の破滅的行動と、それを追う男の意味が不明瞭だったのは、私の見方が悪かったのか?この監督が「なまいきシャルロット」を撮ったというのも、なんか不思議。

「昼下がりの情事」

76点。ビリー・ワイルダーのすばらしい感性には、相変わらずうならされる。こんなシンプルで粋なラブストーリを、最近ではなんで作れなくなってしまったのだろうか?ラストは不満であるが、このハッピーエンドこそが、アメリカらしい楽観主義なのかな?二人…

「マイク・ザ・ウイザード」

75点。この映画の価値は、2分ぐらいの劇中映画にあるといっても過言ではない。この部分だけのために劇場に足を運んでも、絶対に損はない。ハリウッドの裏話も面白かった。