電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

2006-01-01から1年間の記事一覧

「リトル・ミス・サンシャイン」- Little Miss Sunshine -

ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファレス監督(夫妻、初監督)。アリゾナに住むフーヴァー一家、自分の成功論を振りかざす父(グレッグ・キニア)、ヘロイン中毒の祖父(アラン・アーキン)、なんとか一家をまとめようと努力する母(トニ・コレット)、その兄は自…

「敬愛なるベートーヴェン」- Copying Beethoven -

アニエスカ・ホランド監督(「太陽と月に背いて」)。1824年ウィーン、ヴェートーヴェン(エド・ハリス)の第九初演を四日後に控えていたが、いまだ合唱パートが未完成。音楽出版社のシュレーマーはコピスト(写譜師)として音楽学校に一番優秀な生徒を送る様に頼…

「007 カジノ・ロワイヤル」- 007 in Casinoroyale -

マーティン・キャンベル監督、イアン・フレミング原作。テロ組織の資金源となっている死の商人ル・シッフル(マッツ・ミケルセン)は、マイアミ空港でのテロにより大儲けを企むがジェームス・ボンド(ダニエル・クレイグ)に阻止される。ル・シッフルはカジノの…

「王の男」

イ・ジュンイク監督。16世紀初頭、旅芸人のチャンセン(カム・ウソン)と女形コンギル(イ・ジュンギ)は一座を離れ、漢陽の都へ出る。二人は暴君ヨンサングン/燕山君(チョン・ジニョン)と元妓生の宮女ノクス(カン・ソンヨン)を皮肉った芝居で人気をはくすが…。…

「エラゴン 遺志を継ぐ者」

シュテフェン・ファンマイアー監督(ILM、多分初監督)、クリストファー・パオリーニ原作 。帝国アラゲイシアはかつてエルフ、ドワーフが人間と共存する平和な国であったが、今はガルバドリック(ジョン・マルコヴィッチ)による圧政下にあった。17歳のエラゴン(…

「仕事に使えるゲーム理論」- Game Theory at Work - James D.Miller

ジェームズ ミラー。交渉戦略、価格戦略、生産性向上戦略、サボり防止、クーポン券などなど、戦略と実例をマトリックスで明快に説明する。ゲーム理論でこれだけ実用的な本は初めて読んだ。まとめの部分も簡潔で役に立つ。(memo:裏切りの利益=その回の利益、…

「間宮兄弟」

江國香織。兄の明信は35歳で酒造メーカー勤務。弟の徹信は32歳で学校職員、二人暮らし。二人は一念発起で恋人をつくろうと、徹信の同僚・依子、ビデオ屋の店員・直美を招待しカレー・パーティーを開く事にする…。同名映画(id:zom-1:20060521#p1)の原作。原作…

「大奥」

林徹監督、浅野妙子脚本。正徳二年(1712年)、第七代将軍・家継の後見人・間部詮房(及川光博)の振る舞いを快く思わない秋元喬知(岸谷五朗)との権力争いが表面化。大奥でも第六代将軍未亡人・天英院(高島礼子)と将軍生母・月光院(井川遥)が対立、月光院の推挙…

「パプリカ」

今敏監督、筒井康隆原作(未読)。精神医療総合研究所の千葉敦子は時田浩作が開発中のサイコセラピー機器DCミニを使い、人の夢に入り込むパプリカとして治療を行っていた。ある時、DCミニの試験機3台が盗まれるという事件が起こるが…。今敏は昔は好きじゃなか…

「犬神家の一族」

市川崑監督、横溝正史原作。日本の製薬王、信州の犬神佐兵衛はある遺言を、娘の松子、竹子、梅子の子供たち佐清、佐武、佐智、恩人の孫娘・野々宮珠世に残す。金田一耕助(石坂浩二)立ち会いのもとに古舘恭三弁護士が遺言を公開するが…。同じ脚本で同じ演出を…

「ライアンを探せ 日本語吹き替え版」

スティーブ・"スパッツ"・ウィリアムズ監督。NY動物園のライオン、サムソンは上手く吠える事が出来ず、野生育ちの父ライアンにコンプレックスを感じ外の世界へ逃げ出す。サムソンはリスのベニー、コアラのナイジェル、キリンのブリジット、ヘビのラリーと後…

「DEATH NOTE the Last name」

金子修介監督、大場つぐみ/小畑健原作。前編から続き、キラ逮捕のために探偵L(松山ケンイチ)が率いる捜査本部に入った夜神月(ライト、藤原竜也)。一方、死神レムによるデスノートを手に入れたアイドルの弥海砂(ミサミサ、戸田恵梨香)はキラを崇拝し、第二の…

「硫黄島からの手紙」- Letters from Iwo Jima -

クリント・イーストウッド監督。戦況悪化した1944年6月、本土防衛の最後の砦となった硫黄島にアメリカ留学の経験を持つ陸軍中将栗林忠道(渡辺謙)が降り立った。絶望していた西郷(二宮和也)ら兵は、体罰を戒め、場当たり的な作戦を変えていく栗林に新たな希望…

「オープン・シーズン 吹き替え版」- Open Season -

ジル・カルトン&ロジャー・アラーズ監督。パーク・レンジャーのベスに街で育てたられた熊のブーグは甘えん坊のペット。狩猟解禁日の三日前、鹿のエリオットと出会った事で森に出掛ける事になるが…。人間と自然、友情や自立などなど、メッセージは明快だし好…

「武士の一分」

山田洋次監督、藤沢周平原作「盲目剣谺返し」。近習組に努める三十石の下級武士、三村新之丞(木村拓哉)は剣術を極め、秀才でありながらも現在の役目は毒味役。美しく気立てのいい妻・加世(檀れい)と暮らす三村であったが、ある日、毒味の後に激しい痛みに意…

「アイドル!」

Art

横浜美術館。オタク展みたいな路線を狙ったのか。アイドルという切り口は良かったが、内容が薄くて、オタク展以上に物足りない。加藤美佳は面白かったけど、テーマからは外れているような。テーマに合ったのは蜷川美花だろうか。「オシャレ魔女ラブandベリー…

国際画像機器展 ’06、立体EXPO ’06、先端光テクノロジー展2006

パシフィコ横浜。工業用カメラ(高速度、ラインスキャン、サーモグラフ等)、立体視、裸眼立体視など。大きな変化は無いが微妙に進化している印象。細かい所で色々な工夫がある。3Dシアターの「フランスLAVAL市のVirutualReality取組紹介、Venus Venu」、とか3…

ラゾーナ川崎、横浜ベイクォーター

「ラゾーナ川崎」初体験。駅前商業施設でしかないのだけど、LOFT、ビックカメラ、シネコン、ホームセンター、無印良品、ユニクロ、ダイソー、ソニプラと節操が無いが微妙に引かれる店舗を集めているのがうらやましい。広場を中心とした建築デザイン(リカルド…

「アンノウン」- Unknown -

サイモン・ブランド監督(長編初監督)、マシュー・ウェイニー脚本。閉ざされた廃棄工場の中、毒性ガスにより一時的に記憶を失った五人の男たち(ジム・カヴィーゼル、バリー・ペッパー、ジョー・パントリアーノ…)。誰が誘拐犯か、人質なのか、混乱と疑念が交錯…

「明日へのチケット」- Tickets -

初老大学教授の淡い思いを描くエルマンノ・オルミ監督、兵役でわがままな中年婦人に付きそう青年を描くアッバス・キアロスタミ監督、地元セルティックの応援に来たスコットランドの三人の若者を描くケン・ローチ監督。ややメルヘンなオルミ監督、つかみ所が…

「待合室」

板倉真琴監督脚本。過疎が進む岩手の寒村、IGRいわて銀河鉄道の小繋駅。待合室に置かれた"命のノート"に旅人が悩みや様々な思いを書きつらね、駅前で酒屋を営む和代(富司純子)はそれに返事を書き続けていた…。新聞に掲載された実話を元にした物語、基本的に…

「銀河鉄道の夜」

秋原正俊監督、宮沢賢治原作。高校1年生のジョパンニ(谷村美月)の元に小学校のクラス会の招待状が届く。いじめられていたクラス会への参加は気が引けたが、唯一の友達であったカムパネラ(市川男寅)に会いたかった。土手でうとうとしていると、そこは銀河鉄道…

「めぐみ~引き裂かれた家族の30年」」- Abduction : The Megumi Yokota Story -

クリス・シェリダン&パティ・キム監督、ジェーン・カンピオン製作。1977年11月15日、新潟の中学生・横田めぐみが下校途中に突然姿を消す。やがて両親の横田滋、早紀江も公開捜査に参加するが…。北朝鮮による拉致事件のドキュメンタリー。日本人はよく知って…

「ありがとう」

万田邦敏監督、平山讓原作。1995年1月17日阪神淡路大震災発生、三日三晩も燃え続け鷹取商店街は995棟が全焼、105名が命を落とした。カメラ店を営む古市忠夫(赤井英和)はその中で消防団員として働くが、奇跡的に無傷で残った自分のゴルフバックを見つける。や…

「アジアンタムブルー~adiantum blue」

藤田明ニ監督、大崎善生原作。SM雑誌編集者の山崎隆二(阿部寛)が仕事で出会った続木葉子(松下奈緒)は、水たまりばかりを撮り続ける透明感がある写真が得意なカメラマンだった。二人は偶然に再会し、やがてひかれ合う様になるが…。不治の病の恋愛物語にニース…

「2000年間で最大の発明は何か?」

ジョン・ブロックマン。著者による「第三の文化」メーリングリストの活動公開サイトEdge(http://www.edge.org/)による質問の、第一線の科学者思想家たちからの答えをまとめたモノ。回答者の顔ぶれが凄い。遊び的要素も強く2000年という枠から外れているの…

「フラット化する世界」上下

- The World is Flat:A Brief History of the Twenty-First Century -Thomas L.Friedman トーマス・フリードマン。アルビン・トフラー「富の未来」などの未来視点に比べれば、現在の事を並べているだけの感じもするが、俯瞰した視点は面白いし、納得も出来る…

「トゥモロー・ワールド」- Children of Men -

アルフォンソ・キュアロン監督脚本(「…アズガバンの囚人」)、P.D.ジェイムズ原作「人類の子供たち」、エマニュエル・ルベッキ撮影。人類に子供が誕生しなくなってから18年たった2027年のロンドン、エネルギー省官僚のセオ(クライヴ・オーウェン)はジュリアン…

「パラレル・ニッポン 現代日本建築展 1996-2006」

東京写真美術館。過去10年に竣工した代表的な建築112作品を写真で展示。写真でどこまで建築を表現出来るかというと、限界がある。奇麗に写りすぎているもの、実物じゃないと感覚が分からないものなど。西沢立衛「ウィークエンドハウス」、藤森照信「高過庵」…

「写真新世紀 東京展2006」

東京写真美術館。2005年グランプリ小澤亜希子「バブ」は面白いが、一発アイデア的な印象。高木こずえ「insider」はアイデア的には古くから有るが丁寧に丁寧に作られ完成度が高く素晴らしい。佳作の宇津裕美子「小部屋からめくるめく」、柳本奈都子「so-so-se…