入江悠監督脚本。ある地方都市、政治家の父の死で30年間行方をくらましていた長男の神藤一郎(大森南朋)が、市議会議員・次男の二郎(鈴木浩介)、デリヘルの雇われ店長・三男の三郎(桐谷健太)の元に表れる。土地の相続を主張する一郎と、ショッピングセンター建設に関わる二郎、また三郎が対立するが…。監督によるオリジナル脚本ってだけでも期待。埼玉県深谷市でロケしているみたいだけど、地方都市の映像がすごく上手い。車から見る動く風景、列車、鉄塔と様々なところに繊細に空気感が出ている。物語は一直線だがそれぞれの人間がいい。特に桐谷健太がイイ。「さらば愛しき大地」の根津甚八ぐらいイイ感じの演技。次男の妻役の篠田麻里子は不気味さがいいな。「ビジランテ」は自警団の意。
