電子竹林:Blog

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「もの食う人びと」

辺見庸 角川文庫。読んだこと無いのだけど、第105回芥川賞の「自動起床装置」の著者。美食という観点では無く、もっと純粋に食というものを通して人間を捉えたルポルタージュ。衝撃的、かつ知的で面白い。食はあくまでも窓口に過ぎない。常に見つめているのはその奥の人間と文化、あるいは歴史。楽しい食の話より、悲しい物語の方が記憶に残る。